学年代表がしっかりしているか否かでクラス運営が変わる。

医学部特有の慣習「学年代表」制度

これは医学部特有の文化なのですが、各医学部の各学年には学年代表(クラス委員とか色々表現はある模様)という制度があります。これは小中学校でいう「学級委員長」にあたるものです。

医学部というのは大学というよりも、小中学校の生活に似ており、100名前後の学生が同じ授業、同じ実習を行なっていきます。なので、授業変更や実習の諸注意など様々な連絡が毎日何件もあったりします。基本的には大学の掲示板に必要な連絡は張り出されますが、掲示板に張り出すにはちょっと内容的にまずいものだったり、即時性が求められるもの、土日中に連絡して月曜からそれに従ってもらいたいような情報については、学年代表に連絡が伝わり、それを学年に周知させています。

一昔前は教務から学年代表に連絡があると、eメールのメーリングリストを使って配信していたみたいですが、今の時代はラインのグループ機能を使っています。ラインのグループ機能は非常に便利であり、情報共有をはじめ、投票機能やあみだくじ機能などが搭載されていますので、学年運営(何かの役を決めなきゃならないとか)になくてはならない存在です。

学年代表の決め方

各医学部によって決め方は異なるみたいです。立候補制のところもありますし、立候補制だけど立候補者がいないのでジャンケンで決めている、大学から指名される・・・みたいながあるみたいです。

学年代表によって学年の雰囲気が決まる

学年代表に興味がない人たちにとっては「学年代表によって学年の雰囲気が決まるワケねーじゃん!」と考えていると思います。しかし、自分はそうは思いません。医学部の生活では、誰かが中心となって色々な決め事をなるべく公平に進めていかないと喧嘩が頻発してしまう状況になります。

例えば実習などは班になったり、希望を取って各研究室や診療科に配属されることがあります。班によって参加する日にちが違ったり、病院実習では参加する月が違ってきたりします。各々、様々な思惑がありますので、そこを上手く、みんなが納得するような運営をしていかないと喧嘩になります。一度や二度の運営不手際ならば問題ないと思いますが、何か決め事がある度に揉め事となるような学年運営をしていると学年の雰囲気は最悪になります。実際、自分の大学のとある学年はそういう学年になっていました。その学年にならなくて本当に良かったと心から思います。

学年代表が機能しない学年

学年代表が機能しない学年は結局のところ、発言力の強い人間の都合良い運営になる傾向があります。ラグビー部や野球部、サッカー部などのメジャーな運動部が仕切ったり、強烈に性格の悪い女子軍団(常に学年のみんなを監視し、少しでも悪事をはたらくとそれを吊るし上げる、ツイッターなどのネット上も常に巡回パトロール、何かあれば教務に報告するスタンス、でも自分の悪事は棚に上げる)が仕切ったりすることがあります。上記の例はあくまでも自分の大学のケースですが、全国どこの医学部でも似たり寄ったりだと思います。

こういう学年の雰囲気になってしまうと、ほとんどの学生が関係の深い人以外の他人に無関心になってしまいます。誰もが誰もに疑心暗鬼状態で人と関わるのをやめてしまう傾向があります。

これから医学部に入るという方は入学当初から、しっかりとした学年代表になるような雰囲気にもっていってほしいと思います。