ひとりごと

チーム医療の闇

どんな科でも医療はチームで行っていると思います。最近思うのですが、チーム医療って言うと仲が良さそうですが、一皮剥いた中にはドロドロの人間関係があるような気がします。

チーム医療とは?

外科でも内科でも医療はたくさんの職種が参加して運営されています。医師をリーダーとして看護師、薬剤師、技師、事務スタッフ、中枢部門、清掃員などなど。

できればひとつの職種はひとつの職種で完結できればシンプルで良いのですが、それでは医療はできません。小さなクリニックだって医師一人で運営するのは難しいと思います。

患者の情報をみんなで共有しコミュニケーションを取りながら、各々の仕事を進めるのがチーム医療です。チームの全員が『患者の病気を治す』というひとつの目的に集中できれば難しい話ではないのですが、人間なので色々な想い(仕事のやる気、取り組み姿勢)や能力が違ってくるので一筋縄ではいかないようです。

医師は優しくなければならない?

チーム医療の中で医師は中心的な役割を担います。実質的なリーダーは一番患者と接している時間が長い看護師なのかもしれませんが、治療や診断や検査などの決定権は医師が担いますのであくまで中心は医師だと思います。なので、看護師や技師などに指示を出すのは医師になります。当然に指導的な立場になるでしょう。

ドラマなどの影響で一般的には『多くの医師は看護師やコメディカルを怒鳴りつけている』ようなイメージを持っている人も多いかもしれません。しかし、いつも怒鳴って怒っているような医師はほんの一握りです。自分はひとりくらいしか見たことがありません。『医師に対して怖い態度をとる医師』はたくさんいます。こういう怖い先生は通常、コメディカルに優しいですが、やはりコメディカルとしても畏まってしまうのは当然です。

医師の仕事は診断や治療を決定していくのに加え、医師でなければできない手技・処置があります。例えばその最たるものは手術です。手術そのものは医師でなければできません。手術は医師にしかできませんが、手術の準備のほとんどは看護師やコメディカルが行います。手術中の手術以外のサポート(メス渡しなどのサポートなど)はすべて看護師とコメディカルです。

ここでちょっと考えてみましょう。

いつも偉そうで医師以外の職種を怒鳴り散らしている外科医がいたとします。こういった人がいたらまわりから恨まれるのは当然のことです。恨みが積もり積もったらどうなるでしょうか?そうです『やられたらやりかえす、倍返しだ!』の世界になります。例えば手術でいっつも外科医に怒られている機械出し(メス渡したりする人)の看護師だったらどういう反撃にでるでしょうか?これは想像の範疇ではありますが、患者に感染をおこさせるようなことをすると思います。具体的には、無菌的に行われる機械出しの作業で不潔な細菌を紛れこませる、というものです。外科医などの術者と同様に、機械出しの看護師もしっかりと厳密に手洗いして手袋をし、滅菌ガウンを着て業務にあたります。手術室では清潔エリアという部分しか触れることが許されません。意外にもこの清潔エリアというのはせまく、清潔な手術台や清潔なカート、身体では胸から上腹部くらいのエリアの滅菌ガウンしかありません。これら以外の部分を触ると『不潔』という状態になり、また一から清潔になるように手洗いなどをやり直さなければなりません。さて、機械出し看護師が細菌をメスに紛れ込ませるならどうしたらいいでしょうか?それはマスクを触ればよいのです。マスクを含め顔は不潔なエリアです。手術場のカメラの死角を確認し、外科医やその他のスタッフに気づかれないようにマスクをベタッと触るだけでOKです。もっとも、それだけで感染が必発するかどうかはわかりませんが、確率は高くなります。万が一、マスクを触ったのがバレてしまっても、わざとではなく、つい無意識でやってしまった・・・となれば大きな処分はないのではないでしょうか?

こういったように、医師は医師以外の職種に恨まれると反撃を容易にされてしまいます。なので、少々のことがあっても怒ることはなく『優しい先生』を演じざるを得ません。本当に性格が悪く、やられたら死ぬまで粘着しそうなレベルの医者がいたらいつも怒鳴り散らしていても反撃はされないような気もします。

チーム医療の皮の下

以上のようにチーム医療といっても、その内実はなかなかドロドロとしたものもあるのが現実です。しかし、現実にはそもそもとして心の優しい医師も多いですし、性格の悪い医師がいても許せる範囲内で納まっているのでほとんどの医療現場ではそれなりに回っているのだと思います。

医学生から見た手術室の中のはなし

手術室の様子って医療者以外、患者にでもならない限りわからないし、患者になってもすぐに麻酔がかかっちゃうので結局よくわからないものです。

手術室に出入りする人

手術室に出入りする人は多種類でけっこういます。まずは手術を執刀する医師。そして手術の助手をする医師。執刀医はひとりですが、助手は多いと4人くらいいるときもあります。それに麻酔科の医師が加わります。麻酔科の医師は基本的にひとりです。

看護師もだいたい2人います。機会出し担当(メスとか針とか色々術者に手渡す人)の看護師がひとり(または二人)、外回りといってメスとかの材料を使い果たした時に倉庫から持ってきたり、手術台まわりの雑務をします。あとはよくわからないですが、全手術室を管理するような看護師が出入りすることもあります。意外にも手術室にいる看護師は男性も多いです。何かと手術は力仕事も多いからでしょうか。

その他にも実習の学生(医学部生、看護生など)が出入りすることがあります。大学病院の手術ならばほとんどの手術に何らかの学生がいると考えて良いでしょう。市中の病院でも基幹病院ならば、学生がいることもしばしばです。

それとレントゲン撮影の技師も出入りします。この人は手術が終わった後に患者のレントゲンを撮影し、体の中にカーゼや金属が紛れ込んでないかをチェックします。手術場のレントゲン技師は自分の経験だと100%男性です。

意外にも広義の医療者でない人も手術室にいたりまします。それは手術機器の担当者です。ロボット手術を行うダ・ヴィンチや心臓血管手術などの場合に立ち会うことが多いと思います。実際に何をやっているかは知りませんが、恐らく、機器の調整や有事の際に機器を直してくれるのだと思います。

手術室入室後・・・

手術室に入室後、まず麻酔をかけられます。麻酔を導入するとものの数秒で意識が無くなります。

麻酔がかけられるとまずは尿道カテーテルを挿入されます。尿道に5㎜くらいの管を入れられます。女性はそうでもないですが、男性は見ていて痛々しいです。ただ、麻酔がかかっているので本人はあ痛みを感じていないはずです。この尿道カテーテル留置は看護師か医師が担当します。患者さんから了解が取れていれば学生が行うこともあります。

尿道カテーテル留置と同時くらいに切開する部分をポピドンヨードで消毒します。これは医師がやりますが、医師の監督下で学生が行うこともあります。看護師がやるのは見たことがありません。

尿道カテーテル留置と消毒が終わると、清潔な圧巾(切開部だけ穴があいている)をかぶせて準備完了です。タイムアウトという手術の概要説明(手術のメンバー紹介、輸血の準備、通常とは異なる扱いの有無等)を行って手術が始まります。

術後は・・・

無事手術が終了すると片付け作業に入ります。まず、患者にかかっている圧巾を取り払って体に付着した消毒液や血液などを拭きます。これは主に看護師がやりますが、医師がやったり学生がやったりするところもあります。女性の場合はいわゆるスッポンポンなので目のやり場に困ります。しかし、手術は大抵中高年なのであまり気にしないケースの方が多いと思います。自分なら例えば女子高生などの手術に入ったとしてこの『術後の体拭きをやれ』と言われたら断ると思います。でも大学病院といえど、女子高生の手術はそう多くないので遭遇する可能性は限りなく低いので、気にする必要はないと思います。

もし将来、自分の妻だったり娘だったりが手術することになって、多くの人に自分の大切なひとの裸体を晒さなければならない場合、確かに嫌っちゃ嫌ですが、手術をする以上しょうがないことだと思います。

ただ、病院によっては(年齢に関わらず)そういった極めてプライベートな部分を、どんな時も極力隠す(タオルなどで)方針のところもあるので、学生目線では『ここの病院は患者ファーストだな』なんて思います。ただ、これをするのは非常に煩雑だと思うので、やってないから悪、とは思いません。見ざるを得ない医療者の方も、手術内容を覚えていても、個別の患者さんの体のことまでは覚えていないと思うので、患者側も深く考えない方がいいような気がします。

病院において研修医が中心である意義

初期研修医を受け入れている病院のほとんどが『研修医が主役』的な位置付けをしていると思うのですが、どうなのでしょうか?

人に教えてこそ知識が定着する

一般には『人に説明することが可能ならばその知識は本物』というような教えがあります。医学の世界でもよく聞く言葉です。病院が初期研修医を受け入れる理由のひとつに指導医側の知識や手技の研鑽が挙げられるでしょう。

初期研修医がいない病院ではあまり人に教えることはないと思うので、どうしても固定的な仕事のスタイルになってしまいそうです。

しかし、こうは言われていますが、自分は病院が初期研修医を受け入れるのはこういった理由ではないと思っています。

病院の雑用係としての初期研修医

『雑用係』と言ってしまうとマイナスイメージですが、自分はそう思いません。医者としての仕事を行っていく上で、採血や物資の運搬、各種検査や手技の準備、手術をするまでの諸準備などは避けては通れない雑用です。

逆にこれらの雑用は一回覚えてしまえば誰でもできる(究極的には医者でなくとも)ので、専門医や指導医クラスの医師がやるのは彼らの時間単価を考えればもったいないです。雑用は1,000万円以上の医師でなく、300〜600万円クラスの研修医で十分です。

また、夜間の救急外来の多くは初期研修医でも対応のできる症例です。交通外傷などの重いものは上級医が対応すれば良いのです。夜間は時間単価が通常よりも高くなるので、ここでも初期研修医を使ってコストを抑えることは病院経営にとって非常に大事なことになります。

究極的にはすべての患者さんを初期研修医で対応して、上級医は状況報告を受けて治療方針の最終決定をする・・・という形をつくればより少ない上級医の数で病院を回せるので効率的な病院経営ができます。違った角度からみると、上級医は難しい症例のみをみれば良いサイクルをつくれます。

研修医からみたこの状況

安くこき使われているイメージの初期研修医ですが、これはこれでメリットがあります。医療はとどのつまり”経験”が最重要ファクターになりますので、こき使われれば使われるほど、その人の医療力はアップします。給料が低いのは嫌ですが、2年間だけと思ってドップリ研修医生活を医療に捧げれば、その後の医者としての能力はかなり高くなると言えるでしょう。

ひと昔前は初期研修医に給料は払われてなかったわけですから、その時期に比べれば相当に状況は良くなっていることになります。

CTを撮ったら5,000円以上はお金が必要になる

CT撮影にかかる費用

CT撮影にかかる費用の概算

いまや不調があって病院に行ったらバンバンCTを撮影する時代になっています。このCT撮影の関わる費用について考えてみました。

当記事はあくまで一般的な医学生が書いたものですので、間違っている点もあると思います。詳細は自分で調べ、この記事では概要だけをつかんでもらうようにお願い致します。

基本的事項

医療費というものはすべて厚労省が主導になって決める『診療報酬』というものですべて決まっています。ただし、これは医療保険を使う場合に限ります。医療保険を使えば(年齢等によって異なりますが)診療点数に10をかけた額の3割が患者の実際の負担になります。

この診療報酬という考えの対局にあるのが自由診療における医療費です。自由診療だとすべての値段が設定者の自由となります。少し前に流行った『血液クレンジング』なんてのも自由診療なので、100万円の値段をつけようが、100円の値段をつけようがクリニックの自由です。

今回のCTの値段も医療保険を使った時のお話になります。

造影するか否かで変わってくる

CTといっても色々あります。大きくは単純CTか造影CTにわかれます。造影CTというのは血管から造影剤を入れて撮影するものです。血管に入った造影剤が放射線に反応して画像の濃度が変化します。血管が詰まっていたり、腫瘍の大きさや位置がわかったりします。腫瘍というのは血流が豊富なので周りの組織とコントラスができます。

単純CTだと機械の上に寝転んで撮影するだけですが、造影となると造影剤を入れる血管のルートを設置しなければなりませんので手間は多いです。また、造影剤に対するアレルギーがあったりすると大変なことになりますので、それに対するリスク管理も必要となってきます。また冒頭で示した画像にある通り、造影CTの場合は造影剤の値段が含まれます。これが約1,000点なので医療費としては10,000円(3割負担で考えると3,000円)となります。薬だけで3,000円負担と考えるとけっこうな値段になりますね。

放射線科医による診断料

撮影したCT画像は電子カルテに保存されます。もちろん、担当している医師もチェックしますが、CT撮影するような一般的な総合病院では放射線科の医師が診断をします。放射線科の医師は主に放射線画像の診断する医師、放射線を使った治療を行う医師に分かれますが、画像を診断する医師が画像診断します。

放射線科医の読影(画像を読むこと)は1ミリの異常を見分けるくらいに優れていますが、画像データだけではそれが腫瘍なのか悪性腫瘍なのか等を完全に判断することは難しいです。

放射線科医は、担当の医師が得た問診データ等を含んで画像診断していきます。そして、担当の医師はその画像診断の結果と自分の診察結果や他の検査などを総合して診断していきます。

放射線科医がいない病院の場合、他の病院や画像診断を専門にしているフリーの画像診断医などに読影を依頼したり、自分たちで読影します。

画像診断料は4,500円ですが、画像診断はけっこう重たい業務と責任があると思うのでちょっと安いかな・・・とは思います。

DPCによるCT撮影の場合

DPC(Diagnosis Procedure Combination;診断群分類)というものがあります。これは『特定の疾患については出来高払いと包括払いにします』という制度です。もっと簡単に言うと『急性虫垂炎(いわゆる盲腸)』の場合は医療費が固定で◯◯円です』というような制度です。例えば、何日入院しても、滞在中の血液検査を何回しても、CT撮影を何回してもこれらの包括部分の金額は一定となります。なのでこのDPCに該当する疾患の場合、病院はなるべく入院日数を短く、検査は最低限にするように努めます。しかし、部長などのベテラン以上にならないとあまりコスト感覚は無さそうなので若手の医師はあまり考えていない人が多そうです。救急外来などに行った場合はDPCとは関係がないと思いますので、撮ればとるほどお金がかかると思います。

これはCT撮影だけの金額

今回ご紹介したのはCT撮影に関わる金額の概算です。ですので、この他にも血液検査すればそれば別途かかりますし、初診料などの基本的な料金などもありますので、それなりの金額になると思います。一般的に、医師はあんまりかかる費用のことを患者さんには言わない傾向があるように思います。恐らく、金額に関わらずやらなければいけない検査はやるので聞くあえて話す必要がないと考えているのかもしれません。かかる費用を患者に告げて『そんなにかかるならやらない』と言われたら面倒といえば面倒です。なので、それなりの金額がかかる場合に患者に概算の費用をきちんと伝えてくれる医師は誠実な医師なのかもしれません。

 

てんちむの豊胸騒動を医学生的に考える

YouTuberのてんちむさんが詐欺まがいの豊胸商法をしていたみたいです。豊胸手術した事実を隠しながらAカップからFカップにバストアップしたメソッドや商品を販売していたみたいです。

豊胸手術で大きくなるバスト

てんちむ氏の動画をみると冒頭付近で『豊胸手術をしても定着するのは半カップから1カップである。』とあります。これ本当にそうなんでしょうか?これが本当ならばA→Bは手術によるものだけど、B→Fは自己努力によるものとなります。世の中には豊胸手術して、異常に大きい胸をしている人がそれなりにいます。特にアダルトビデオなんかにはしょっちゅういますよね。こういった人たちも1カップしかバストアップしていなんでしょうか?それとも1回の手術で1カップあがるということなのでしょうか?いずれにしても『てんちむ氏の大幅なバストアップは豊胸以外の要素である』と公言しているので、氏自身は豊胸手術をしなくても大幅なバストアップは可能である、ということは否定していません。ほんまかいな?って話。

何歳までバストアップは可能か?

女性のバストは成長ホルモンや女性ホルモンなどが総合して働いて生じるものだと思います。第二次性徴くらいから胸が大きくなり、だんだん成長は緩慢となり、だいたい30歳くらいまではバストの成長が見込めるみたいです。恐らく、胸の成長をたどった科学的な研究は皆無に等しいと思います。なので、胸の成長云々に関して完全に言い切ることは難しいです。ただ、胸の成長と言っても、胸のほとんどは脂肪なので太ったら大きくなるでしょう。現代の人間は基本的に年齢を重ねると太ってきますので、バストは太り続ける限り大きくなる可能性は残していると思います。てんちむ氏は26歳くらいなのでまだバストが自然に大きくなる可能性は秘めているとは思いますが・・・どうでしょうか。

豊胸だけなのか?

動画ではじめててんちむ氏を見たのですが『目』がなんか気になります。なんか美容整形してるような目だな・・・というのが第一印象です。YouTuberなんて動画でキレイに写ってなんぼの商売でしょうから整形してても不思議ではありません。もういっそ、すべての整形をさらけだして肯定し、整形YouTuberとして再起すればいいような気がします。中途半端に『豊胸はしたけど、バストアップは自分の努力』なんて言ってる場合じゃないでしょう。

本当に返金対応できるのか?

てんちむ氏がプロデュースしていた商品(サプリやナイトブラ)の返金対応をするみたいです。どんだけ売れているかわかりませんが、100や1000の話ではないと思います。振込手数料だけでも100万は超えるでしょうし、そもそも商品代金返金もあるわけですから、てんちむ氏がこれらの商品の販売で得た利益以上の額の損害が発生します。これらを賄うくらいの収入や手持ちの資金があるのでしょうか・・・。

揺れる医学部地域枠制度

やっと全国統一的な医学部の地域枠の制度ができる模様です。

現状の地域枠制度運用

主に地方の国公立大学には『地域枠』という入学選抜経路があります。現役生中心のAO入試型のものもありますし、一般入試の枠として地域枠を設けている大学もあります。

地域枠というのは正式に定義されていませんでした。漠然と『卒業後、10年前後その大学のある都道府県で医師として勤務する必要がある入試制度』というものがあって、細かい運用については各大学が各々行ってきました。

ある大学は地域枠と奨学金がセットになったりする一方、ある大学は奨学金がセットになっていない・・・というものがあります。医学部における奨学金は月10〜30万円くらいのかなりの額になります。そして、卒業後、一定の期間(だいたい受給した時間の1.5倍=9年が相場)を貸出者の指定する地域や病院で勤務することで返済が免除されます。つまり、地域枠であると卒後9年はその地域に縛られるので、奨学金がセットになってるか、なってないかで1,000万円前後の収入の違いが生まれます。どうせ地域に縛れれるなら1,000万円もらいたいのは普通の人の感覚じゃないでしょうか?

地域枠の逃亡者

各大学の卒業者で毎年一定の人数が『地域枠の呪縛』から逃亡します。自分の大学でも毎年2〜3名の逃亡者がいるのを先輩から漏れ伝わってきます。

本来、採用してはいけない地域枠の学生を採用してしまうと、その病院に国からの補助金が支払われないようになっているようです。昔は厚労省が『採用しないように!』という号令だけかけて、あとは病院まかせだったらしいのですが、最近は医学部における就活であるマッチングを行う際に、地域枠は特定のIDが交付され、それをもって逃亡できない仕様になりました(制度導入当初からやるべきだったんじゃないの?と思います)。

しかし、地域枠逃亡裏技(詳しくは知りませんが、1ヶ月だけ働かなきゃいけない地域で働いて、すぐに退職して別の病院で初期研修を再開するとできるみたいです)がようで、毎年逃亡者があとを絶たないようです。

地域枠の学生の声

地域枠の学生が口を揃えていう文句は『法的根拠のない地域枠制度に断固反対する!』です。

確かに法的根拠はないのでしょうが、それでは何故に非地域枠の入試経路で入学しなかったのでしょうか?法的根拠云々の前に、自分自身が非地域枠では合格できないから、比較的簡単な地域枠を選んだのではないでしょうか?『定員がすべて地域枠』のような医学部であれば、その主張はまだ理解できるのですが、そのような大学はありません。

こういうことを言うと『18歳のまだ未熟な社会もしらない高校生の将来を縛るのはかわいそうだ。』のような声が上がってきます。一見もっともそうな意見ではありますが、ほとんどの医学部の学生は親と相談して受験をしていますし、高校生だって地域枠の方が簡単だけど将来の幅が狭められる事くらいは理解できます。確かに医師の社会では将来の幅が狭められるのは非常にストレスなことだと思いますが、それとこれはまた別の話です。

恐らくなのですが、地域枠を逃亡するような人の未来は明るくないでしょう。そういう人は初期研修先の病院でも文句を言っているでしょう。『こんな労働時間が長いと思ってなかった。』、『医師の仕事がこんなに辛いとは思ってなかった。』などなど。

自分と同じ大学の同期でも学生の時点で既に公に『逃亡宣言』している学生もけっこういます。『初期研修2年終わったら速攻で逃亡笑』とか『何とか逃亡してみせる』とか『大学側を説得する』と豪語するものもいます。

逃亡するのに一番適しているのはUSMLEを取得してアメリカで医師として働くのが良いと思います。ここまで苦労してまで逃亡したいならさすがに納得する人も多いと思います。

先日のニュースで『3年目以降の専門医研修で地域から逃亡した者は、逃亡先で専門医要件を満たしても専門医として認めない』というものがありました。逃亡予定の地域枠学生には痛い話だと思います。

今回の地域枠の定義決定や医学部の定員の話し合いの中で、やっと地域枠の学生が逃亡できないような制度になりそうです。確かに今までは曖昧な制度のもとに運用されてきたため『逃亡も正義』というスキを与えていましたが、正式な制度となることで本来の地域のための地域枠になるのではないかと思います。

三重大学医学部の新型コロナクラスター発生を考える

三重大学医学部で初となる本格的な新型コロナウイルス感染のクラスターが発生しました。

三重大学医学部のクラスター発生

新型コロナウイルスが発生以来、医療者は奮闘しており、各種メディアでは『医療者に心無い発言や対応する事象』が生じているのは嘆かわしいことだと思います。
今回、三重大学の医学部で本格的なクラスターが発生してしまいましたが、この件について、学生が大学の行動指針に従い、個人防御を徹底していたならば責められる理由はないと思いますが、そうでないならばメディアや国民からの追及は厳しくなると思われます。実態はどうであったかは今後明らかになるのかもしれません。

医学部でクラスターが発生するということ

医学部でクラスターが発生してしまうことは非医療者が考えている以上にウイルスの蔓延リスクがあると思います。恐らく、医療者でさえ軽く見積もっている可能性もあります。事実、当該医学部生たちをメディアからのバッシングから守るために情報開示に反対しようとしている人々もそれなりの人数います。確かに、必要以上に責められるべきではないと考えますが、情報をシャットダウンしてしまうと、市民県民は暴こうとしますし、それがエスカレートすれば必要以上の攻撃が想定されます。また、情報非開示により医学部間での情報共有も貧となり、医学部におけるクラスター発生防止にもマイナス影響です。恐らく、全国の医学部長や病院長はこの件に注目しており、これを自組織にも発展的に組み入れようとしているでしょう。そうでなければ、万が一、自分たちの医学部でクラスターが発生した時に『三重大学の件で学んでいないのか?』と言われてしまいます。自分でもそう思います。

さて、医学部にクラスターが起きるとどういうことが起こるでしょうか?

まずは学生間で蔓延が生じます。今回の事例はクラスター発生後、わりとすぐに夏休みがはじまったため蔓延は最小限になっていると思います。しかし、これが長期休暇以外の時期であればあっというまに蔓延します。三重大学医学部がどいういう運営で授業や部活動を行なっているのがわからないのでなんとも言えませんが、医学部というところは閉鎖的なコミュニティであり、大学内、部活動などで学年問わず密に触れ合うので蔓延は不可避だと思います。自分の大学で考えてみると、図書館、PCルーム、学食、部活動が接触可能性が大きい要素です。自分は実習中であるのでマスクを常に装着していますが、1~4年生や実習をしていない5~6年生はノーマスクが主流です。

医学部は閉鎖的なコミュニティと話しました。多くの医学部は医学科と看護学科や保健学科を併設しています。いずれの学科も病院実習があります。病院実習は自分たちの大学病院だけに限らず、近隣の基幹病院にも実習に行きます。三重大学医学部の状況はよくわかりませんが、県内の基幹病院の多くに実習生を派遣していると思われます。これも夏休みの時期に重なっていたため、基幹病院への波及は限定的と考えられます。

さらに、医学部のコミュニティにいる者、特に医学科の学生の多くは医学科同士、医学科と看護学科と付き合うことが多いです。学生同士だけでなく、学生ー研修医で付き合うことも稀ではありません。であるから、医学部内での蔓延は早くなりがちですし、下手をすると感染学生が少し離れた基幹病院の付き合っている研修医と会って感染・・・ということも考えられます。

夏休みで感染の広がりが限定的になったのは良いのですが、夏休みは夏休みで医学部の学生には『病院見学』『マッチング面接』などがあり、各々が全国各地の自分が勤めたい病院へ行きます。自分もこの夏に流行地域含め多くの病院を訪れる予定です。もし自分が知らずに感染してしまったと考えると恐ろしい限りです。

以上のように医学部でクラスターが生じることと、繁華街のバーやキャバクラでクラスターが起こるのでは、問題の質が異なるのは明らかと言っていいかもしれません。

感染経路や詳細や真相の解明を

現在は三重県の発表により感染経路等の全体像はわかっています。しかし、感染学生たちの細かな状況は明らかになっていません。

学生たちのプライバシーには十分配慮する必要はありますが、どこでどのように感染してしまいどうやって感染が広がったのか?を解明することは大事だと思います。

『政府がGo to キャンペーンに舵を切ったのだから、ルールに乗っ取った旅行で感染しても責められるべきではない。』というのはその通りなのですが、政府が感染を許容している訳ではないです。いまは新しい生活様式というまだルールの定まっていない時代に突入しようとしています。例えば、『医学部の学生は例え流行地域に行ってないとしても県外に出て帰って来るときは2週間自宅待機』のような少し厳しめの行動規制が必要かもしれません。

今回クラスターとなってしまった学生たちが責められるべきであるか否かは良くわかりませんが、今回の事態の解明が今後の全国の医学部運営にもプラスに働くと思われるので全容の解明を期待します。

0円で卒業するどころか1,800万円をもらって医学部を卒業する方法

東京女子医科大学の学費値上げのニュースがあります。学費一発1,000万値上げとかやることウルトラCですね。3,000万円台ならばサラリーマン世帯でもなんとかローンをやりくりすればいけそうですが、4,600万円はちょっと厳しいですかね😥

この記事はnoteに掲載しています(500円)。

0円で卒業するどころか1,800万円をもらって医学部を卒業する方法 ~note~

お金の面で医学部受験を断念しそうな人には必見です。親にも誰にも頼らずにひとりの力だけで医学部を卒業できるメソッドが書いてあります!!

もし、自分が受験生時代の自分にアドバイスできるならしたいです。また、医学部低学年4年生以下くらいでも金銭的に困っている医学生であれば、読む価値があると思います。

コロナ下での病院見学の現状

コロナの感染次第で病院見学の中止や再開がされています。

2020年7月19日現在

東京や大阪を中心にまたコロナ感染者が増えています。これにより都内の病院は病院実習の中止をはじめています。千葉、埼玉、神奈川などの首都圏の病院はまだ様子見という状況で受け入れているところも多い印象です。

自分は8月に某有名病院の見学予定を入れているのですが、そこから『東京の医学部に通う者、東京在住の医学部生は病院見学を控えてもらう』という趣旨の連絡がきました。自分はこれには該当しないので見学にいけるのでよかったです。

令和2年のマッチング

こういう状況なんで東京在住の医学部生は東京の病院にマッチングする可能性が高いのではないかな?と思います。東京外で病院見学もできないし、採用試験も受けるのが難しいと思います。

なお、今年のマッチングはZOOMなどでWeb上で面接を行うところも多いみたいです。ウェブ面接だと面接官も評価するのが難しいと思うので、提出する書類をベースとしてあとは見た目の第一印象で決まってしまうような気がします。

そうなると、病院見学で採用担当者のドクターと顔見知りになっているのはかなりアドバンテージなのかもしれません。書類ベースの優秀者より、実際会ってみた方が医師としての適性が測れると思います。

そう考えると、非東京大阪の在住者は東京、大阪以外の病院ならば例年よりも採用される可能性が高いかもしれません(病院見学をしている前提)。なぜなら、今年は東京大阪の優秀層が東京大阪に留まる傾向が高くなりそうだからです。

この流れはあと2~3年は続くかもしれません。

病院実習開始で垣間見える人間の本性

もうすでに全国的に医学部生の病院実習は再開しているところがほとんどです。が、ついに北里大学医学部で医学生がコロナに感染したそうです。

病院実習

医学部の高学年(5年生、6年生)では病院で実習を行います。今回は実習における”実習班”について書いてみます。

まず、実習班は5〜7人くらいで構成されています。定員などが大学によって違いますし、留年している数が多かったりで班の人数は大学により、学年により多少違ってきます。

この実習班がどうやって決まるかというと、だいたいが学籍番号順で男女と留年生割合とかを勘案しながら決まっていくと思います。

この実習班で大学病院の各科を1週〜4週かけて順繰りにローテーションして実習していきます。通常、5年生が大学病院で6年生で大学病院か大学病院外の市中病院を実習することになります。

実習で見えてくる人間の本性

よく医学部では『病院実習回っていると今まで普通だと思っていた人の本性が出てきてビックリすることがあるよ。』なんて言われています(少なくとも自分の大学では)。

自分の実習班のメンバーは真面目でまともな人間しかいないと思っていました。実習が始まる前と始まってすぐぐらいまでは・・・。

そうなんです。やっぱり、普通でまともだと思っていた人の本性がそうではなかったのです。

とある人は、4年生までは普通に真面目な人だったんですが、とにかく実習は楽をしたいらしく、どうにかして自分が楽になることしか考えていません。とある診療科を回るときに全員が同じ手術や手技や検査をみるわけではないです。診療科はグループ(産婦人科でいえば腫瘍グループ、不妊グループ、産科グループなど)に分かれています。なので、学生もこのグループ毎に振り分けられます。当然、楽な科と忙しい科があります。

そこでこの”楽したい人”はなんとしても毎回楽なグループに行きたいのでこう言います、

わたし、この科のグループに将来進もうと考えてるから優先して!!

一回くらいならいいのですが、基本的に毎回言います。毎回言うから誰も信じてないよってのがわからないみたいです。で、毎回その申し出は却下されてアミダくじとかで決めるのでハズれると怒り出します。

もう付き合いきれないのであまり関わらないようにしています。

ゆずらない男

毎回アミダくじでグループ決めをするのですが、2連続で忙しいグループに当たるとキツイのは確かです。完全に「くじで決めたから・・・」ということで2連続忙しいグループになった人を見放してもいいのですが、実習は助け合い、たまには交代してあげたいというのが人の情です。

しかし、とある30歳オーバーの自己中男は違いました。

自分が忙しい時に変わってもらった相手が2連続で忙しいグループになった時に変わってあげなかったのです。ついに、自分は変わってもらったのに一度も他の人と変わることはありませんでした。

それに加え、アミダくじや決め方のミス(結構決め方が複雑になってしまう時がある)を突いてきて、自分の意に沿わない結果になった時に再調整をコールしてきます。

再受験生と学士編入

こういった病院実習で悪い本性が垣間みえてしまうのは残念ながら再受験生と学士編入生に多いです。本来、年齢を重ね、大人のしての余裕があるはずなのですが、実際はそうではないケースが多いです。

もちろん、再受験生や学士編入生でも立派な人はいますが、割合としてはダントツで高いです。

もちろん、再受験生や学士編入生以外の若者でもしょうもない人も多いですが・・・。