日本における最高学府であり最難関である東京大学。一方、同じく難関であるとされる国立大学医学部。果たしてどちらが入学するのが難しいのでしょうか。

今回のお話では東京大学は理科Ⅰ類と理科Ⅱ類、国立大学医学部は旧帝国大学医学部と東京医科歯科大学の旧帝大レベルの医学部を除いた地方の国立大学で考えてみたいと思います。

センター試験について

東大や地方国立大学に入学する際、センター試験で何%の得点率を取る必要があるのでしょうか。

一般的には90%の得点率を取れれば東大も地方国立大学も合格に近づけると思います。ただし、東大なら80%でも二次試験の得点によって合格は可能です。地方国立大学も85%くらいあれば受験者の上位層に位置する大学もあります。

ですので、センター試験でこの東大と地方国立大学医学部の難しさを問うのは厳しいと思います。

二次試験について

つづいては二次試験についてです。地方国立大学にも様々ありますが、二次試験ならば東京大学の方が高得点を取るのは難しいでしょう。東大の場合は理系である医学部志望者が苦手とする国語もあります。数学もかなりレベルが高く、地方国立大学医学部合格者といえど、もし東大を受験してとして数学で50%の得点率(60/120点)を取るのも難しいでしょう。実際、自分は東大数学を何年分も解きましたが、50%の得点率に達したのは一回あるかないかレベルです。

東大に合格するには全体として60%の得点率をとらなければなりません。数学も難しいですが、英語も難しいです。二次試験にリスニングがあります。また、理科もこれまた難しいです。

純粋にペーパーテストだけで判断するならば東大合格の方が難しいと思います。

定員について

東大の定員は理科Ⅰ類が1,108名、理科Ⅱ類が532名です。志望者は例年5,000人です。よって倍率は3倍です。

一方、地方国立大学医学部の倍率は2~10倍と様々です。

一見すると倍率においてはそんなに変わらないと思いがちですが、それは間違いです。東大の方が圧倒的に定員が多いです。医学部の場合は50~100人程度です。

志望者が5,000人いれば記念受験的な層もそれなりに厚くなります。定員が100程度ですと、記念受験層は少ないです。

1/10人、100/1000人の割合で合格するというのは同じ『10%の確率で合格する』を表しています。が、難易度が全く異なってきます。一人しか合格できない枠に応募してくる10人はかなりツワモノ揃いのような気がします。

ということで定員という観点では地方国立大学医学部方が難易度が高いと思います。

受験者層について

東大合格者の現役率は60%くらいです(東大塾~東京大学入試情報2020~)。一方、地方国立大学医学部の現役率は10~20%程度です(自分の大学を参考)。こんなもんですから、受験者の浪人者率も地方国立大学医学部の方が多いです。一般には浪人生の方が偏差値は高いとされています。

結果判定

以上の分析により自分は東大(理科Ⅰ類と理科Ⅱ類)に合格するよりも地方国立大学医学部に入る方が難しいと考えます。