医学生界隈に限らず人間とは噂好きである。

たぶんこれは日本人とか外人とか関係なく人間に備わった本能的なものであると思う。

さて、医学生とコミュニケーションを行なっていると頻繁に違和感を感じる。

端的にいえば『人の話を聞かない上に、想像で話を創作する』である。

こういうのは誰でもそうなのかもしれないが、曲りなりにも秀才頭脳集団の医学生なので創作のテクニックはかなり高い。

最初に『人の話を聞かない』と言ったが、本当に聞いてない訳ではなく(本当に聞いてないケースも多いが・・・)、話の要所しか聞いていない感じだ。

で、自分の興味のあるところは割としっかり聞く。

そして、頭に入った情報を自分の中で再構築して噂として誰かとコミュニケートする。

この再構築が話者にとってプラスにはたらくものであれば、まあそんなに悪い事ではないと思うが、たいていはマイナスにはたらくような再構築である。

つまり、噂は『誰かを攻撃するようなもの』として増幅する。

例えば『偶然街で医学生の異性の同級生と会って一緒に歩いていた』とする。

○○君と○○ちゃんが渋谷を歩いていた

○○君と○○ちゃんが渋谷で手をつないて歩いていた

○○君と○○ちゃんが歌舞伎町を手をつないで歩いていた

○○君と○○ちゃんは付き合っててこないだ歌舞伎町を手をつないで歩いていた

こんな具合である。

これくらいであればまだ『ちげーよ!偶然渋谷で会っただけだっつーの!』という感じで笑ってすませられる。

ただ自分が経験したのは、

全力医学生が高校生に見えるような女子と渋谷を歩いていた

全力医学生は高校生と付き合っている

全力医学生は高校生と援助交際をしている

みたいなことを言われたことがあります。

事実としては高校生に見える幼い20歳以上の女子大生と付き合っていただけです。

こういう悪意のある噂を流されると、本気で信じてしまっている医学部の同級生女子からは白い目で見られたり、今までそこそこ仲よかった女子たちがなんか一線引いたような感じになります。

面と向かって『お前援助交際してんの?』と聞いてくれれば『してねーよ、成人している彼女です』と言えますが、そこは触れちゃいけない話題だ・・・と勝手に忖度してくれると事実を訂正できずにその人の頭の中では自分は『援助交際やってるヤベー奴』のままです。

おそらく今でもそういう風に思っている女子は数人くらいはいると思います。

できれば学年ラインとかで説明したいですが、なんか逆にそれも必死そうで嫌だし・・・。

ということで医学生コミュニティでの噂は怖いものがあります。