医者は医者どうしでないと付き合わない・・・というのはよく聞く話です。では、医学生どうしは仲が良いのでしょうか?ちょっと考えてみたいと思います。

表向きは仲が良さそうだが・・・

毎度のことですが、医学部という環境はかなり閉鎖的です。一学年120人のプライドの高い人間が毎日朝から夕方まで集まっている環境です。

何でも自分が一番で、思う通りに物事を進めたい!と思っている人が多数です。しかし、こういう態度をこの環境でみせてしまうといたるところで喧嘩が勃発します。

ですから、多くの人は表向きは仲が良いようにしています。それで、陰で気に入らない人の陰口を言い合っています。

自分も好き嫌いありますし、思った通りに物事を進めたいですがバランスを取りながら生活しています。

嫌いな人には近づかないようにしますし、陰口もほぼ言いません。陰口や愚痴を話すとスッキリしますが、結局、逆になぜ嫌いなのか?も論理的にスッキリして、さらに憎悪感が増してしまいます。このサイクルは止めたいので愚痴や陰口を言いたい気持ちをグッとおさえています。

ただ、このコミュニティに限らずですが愚痴を言っている人は気づけばずっと愚痴ばかり・・・。なんて言っている自分のブログも愚痴めいたものがあるかもしれませんね。なるべくプラス思考で進めたいとは思っています。

ということで、医学生どうしは表向きは仲良くしているかもしれませんが、本当に仲良い人というのは少数だと思います。これはどの大学においても同じことだと思います。

特に同級生の関係は難しい

医学生は『同じ学年なら年齢その他秀でているものがあっても同じ人間的ランクであるべき』と考えているひとが多いです。

医学生でリーダーシップを発揮する人はごく少数です。能力が無いのか、能力はあるけど発揮できない環境なのだと思います。

それは冒頭で説明した『同じ学年なら全員同じ人間的ランク』という思想に基づいていると思います。

リーダーとはその職務上、一般メンバーを取り纏め、指示する偉い立場です。

ですが、みんな同じレベルであるのを良しとしているので”偉い役職であるリーダー”はいらない存在になります。

言い方を変えれば『全員がリーダーである』と言ってもいいでしょう。現実的には全員がリーダーである組織なんてうまくいくはずもないです。なので、結局、リーダーシップを発揮できない環境になってしまいます。

医学部生活においてはリーダーを決めて作業する講義も多々あるので、毎回頭痛のタネです。ちゃんとリーダーを立てることができるメンバーが多い班の時は安心します。

逆に医学部の学生は先輩の言うことは比較的良く聞きます。下手をすると教授が言うよりも、先輩の言うことを聞うケースが多々あります。

男女関係も難しい

男女関係も難しいところがあります。

男尊女卑の社会から男女平等の社会になりつつありますが、東京医大の女子入試差別をみるに、医学界は男女平等がまだまだ進んでいないと思います。

医学部の女性は特にここらへんの問題に敏感です。

男尊女卑的な発言をしようものなら集団抗議で謝罪に追い込まれます。

特に、酒の席で『男の役割、女の役割』みたいな話になると危険です。家事を誰がやるのか?男も育休とるのか?そんな話になると毎度同じ方向に話が集中します。

先日の同級生で飲みに行ったのですが二次会でお決まりの流れになってしまいました。

とある医学生男子が『将来の嫁さんは家庭に入って子育てをしっかりやってもらいたい。相手が女医だとしても。』的な発言をしたら、医学生女子に『そういう考えは古い。だからいつまでたっても女医のキャリア問題が解決しない。』的に集団攻撃を受けてました。

全ての人にとは言いませんが、医学部女子にジェンダー的な話をする時は内容や自分の意見の伝え方を誤ると喧嘩になってしまうので注意が必要です。

なぜ医者は医者とだけつるむのか?

これは意図的にそうしているのではなく、医者以外と友達関係になる機会が驚くほど少ないのと、医者以外だと共通話題が少ないところが原因だと思います。

自分もなるべく医学部以外での人間関係を広げたいと思っていますが、なかなか広がりません。

なので、医者はエリート階級だからエリートとしか付き合わない・・・という感じではないです(一部そういう層も存在する)。