救急科って意外に奥が深いです。
もともと救急科が出来たのは歴史的にまだ浅いので、各病院の救急受入体制は混沌としています。
救急科が存在するところは救急医が対応していますが、救急科の無い病院もあります。そういう病院は各診療科が持ち回りで救急外来を担当している場合が多いです。
救急医の主たる担当は外傷、熱傷、中毒領域です。しかし、交通事故などでの多発外傷だと相当に熟練した救急医でないと処置できません。
救急医が処置できない場合は専門科にコンサルトします。外傷なら整形外科、腹部内臓破裂とかだと消化器外科です🧯
ただ、病院内で救急科と各科の仲が悪いと上手く連携がとれず、救える命も落とすことも多いようです。例えば、脳🧠の障害、内臓破裂、重症開放骨折とかが交じった交通外傷患者が来た時、責任を取りたくないもんだから、各科が『こういう場合は◯◯科が先に治療すべき』みたいなのを押し付けあって、そんなこんなで時間ばかりが過ぎ、手遅れになる…なんてのはよくあることのようです。
そもそも、交通外傷などの高エネルギー外傷の患者は症例が少なく、また、全体として減少傾向にあるので、外傷を診れる医者が少ないのも問題の一端のようです。
世の中の病院はは1次救急(軽症)、2次救急(入院必要かも)、3次救急(命に関わるかも)指定に分かれています。多発外傷などを扱う3次救急病院はかなり数が少ないですね。