医者の夜勤ってどんな感じ?

医者といえば当直と言う名の夜勤、土日出勤と言う名の日直というものがあります。※ツイッターの埋め込みと本文はあまり関係がありません。

当記事は自分が見聞きしてきた中でのお話なので、実際とは異なることもあるかと思います。あくまで参考程度の話としてお読み下さい。

医者の夜勤は何をするのか?

知り合いに医療関係者がいないと医者が夜勤で何をしているのかイメージがつかないと思います。いや、いたとしても夜勤のことを細かく聞いてみないとわからないので結局、医者とか看護師とかじゃないと夜勤の実態はわからないと思います。

医学生である自分も、ある程度の夜勤体制は知っていますが、広く深く知っているわけではありません。病院見学等で色々見聞きしているので、ある程度はわかります。指導医とか研修医に細かく聞いてもあんまり正確に詳しく答えてくれないんですよね・・・どうしてでしょうか?

何時から何時まで行うのか?

だいたい17時〜9時くらいを夜勤帯(当直帯)としているところが多いと思います。普通、8時から日勤帯で仕事してからとなります。んで、夜勤明けは午前中で帰れるか、そのまま日勤帯をやっていくかになります。かつてはそのまま日勤帯まで勤務が当たり前のようでしたが、今では午前中で帰れる(午前も勤務しないところも)病院も多くなってきているようです。当直があると、25時間〜36時間くらいの勤務となる訳ですね。

しかし、当直帯に寝れなければ連続36時間勤務は辛いですけど、ある程度寝れるとなれば少し話は違ってきます。

だいたい当直帯は複数名で当番してますので、3時間くらいで区切って担当を分けていることが多いです。当番の医者だけで捌き切れなくなったら、寝ている医者を起こして助けてもらうわけです。

もちろん、忙しくない病院であれば当直帯は医者一人ということも考えられます。一回の当直で救急車が一台くるかこないかのところは一人か二人で回しているでしょう。

夜勤で何するの?

夜勤帯って医者は何しているのでしょうか?

大きくは2つに分かれます。ひとつは救急患者の対応です。救急車に乗ってくる患者と、自分の足で歩いて病院にくる患者の対応です。自分の足で歩いてくることを『walk in』といいます。自分はこのウォークインという概念が入学するまで知らなったのですが、一般的なのでしょうか?救急患者というよりかは、次の日の病院があくまでまてない程度の患者と言う感じです。ガラスで指を切ったとか、突然のお腹が耐えられないくらい痛くなった(でも歩ける)とかです。

もうひとつは入院患者の急変に対応する夜勤です。循環器内科とか外科系の入院患者は急変するとすぐに死亡してしまうので、病院で待機しているわけです。眼科とか患者が急変しないような科は待機といって何かあったら電話で呼ばれます。

これは病院毎に異なるのですが、救急患者を対応する夜勤の医者が入院患者の対応もすることもあります。細かいルールや体制は病院毎によってかなり異なるので、夜勤の辛さといっても病院毎にかなり異なります。

救急患者がバンバンくるけど人数が多いので比較的寝れるいうところもあれば、救急患者はそこまで多くないけど医者の人数が少ないから全然寝れない・・・なんてこともあります。普段は5時間くらいは寝れるけど、忙しい日は寝れないなんてのもありますね。自分が見てきた病院では『夜勤帯は全く寝れない』というところはありませんでした。一般的には『夜勤帯は数時間くらいは寝れる』と考えてもいいかもしれません。

急患対応

夜勤帯といえば救急車に乗ってきた患者に対する対応のイメージが強いと思います。

救急車に乗っている救急救命士は患者を載せると病院に搬送許可の電話をかけます。病院側は患者の状態を聞いて、受け入れ可能かどうかを判断します。救急科のベッドが埋まっていれば断りますし、患者が子供で小児科の医者がいなくて対応できないときは断ります。精神疾患の患者を受け入れられる病院は少ないと聞きます。

受け入れが決まって病院に着くと、患者はベッドに移されてパルスオキシメーターを装着したり、心電図を装着したりします。そして、会話可能であれば問診します。

診察・処置が終わって容体が安定すると帰宅になります。場合によっては経過観察が必要だと、そのまま救急科のベッドで翌日まで入院もありえます。また、継続的な治療が必要だと判断されれば個別の科に入院となります。

交通事故による搬送

夜勤帯といえば夜間の交通事故患者の搬送というのもイメージにあります。

実は死ぬか生きるかの瀬戸際のような交通事故患者をちゃんと診れる病院というのは数少ないようです。外傷で有名なドクターに聞いたことがあるのですが、各都道府県に2つあれば良い方らしいです(都会は除く)。地方部であれば大学病院ともうひとつくらいというところでしょうか。

なので、ハードな交通事故で無事生還できるというのはかなりラッキーと言えるでしょう。

厳戒態勢化の学生の権利

さて、全国の医学部において、前期の授業や実習開始が5月ゴールデンウィークあけとかになっています。

大学が保護すべき学生の権利

こういった社会環境のもと、大学側が保護すべき学生の権利とはなんなのでしょうか?

大学は義務教育でもないですし、20歳を超えた成人も多く所属しています。なので、大学はこういった状況下でも映像講義をするなどとして講義をきちんとすることが求められており、学生の私生活までは干渉するべきではないとは思います。

一部の大学では過剰なまでの学生の私生活干渉・・・県外移動したら退学とか、毎日登校させて自宅待機しているかチェック・・・etc、が行われているようです。

確かに行き過ぎな大学の対応は良くないと思いますが、世間には大学側の学生管理の責任を問われるような風潮があります。

京都産業大の件においても、大学側には責任はないはずです。あくまで学生個人の責に帰すべき案件です。しかし、世間はそうみてくれません。

だから、本当は大学側に行う必要もない学生への私生活干渉が行われるようになっていると思います。

医学部学生は特に干渉される

医学部学生は他学部の学生よりも厳重に管理されていると思います。厳重にといってもそれほどでもないとは思いますが・・・。

医学部の場合、病院実習があるため学生が新型コロナに感染してしまうと大学病院での院内感染を引き起こしてしまいます。また、昨今では、大学病院以外の市中病院でも実習を行なっていますので感染が拡散された場合、域内の医療崩壊は一瞬かもしれません。

だから、医学部学生の私生活干渉はある程度許容していかなければなりません。

私生活干渉といっても、移動するな、外食禁止、友人と3人以上で会わない・・・とかそういうレベルです。大学によっては毎日連絡を取らなければならないところもあるようです。

非常時に人権擁護を求める学生

どこの大学(医学部)にでもいるのでしょうが、こういった時に『学生の権利』を声高に主張する層が一定数います。

非常時だから権利など放棄して大学側に協力するべき・・・とは思いません。権利を主張するな、と言いたい訳でもないです。

冒頭に貼ったツイッターの岩手医科大学の件、こういった内容であれば重大な権利の侵害だと思うので権利主張をしてもいいと思います。でも、岩手って感染者0人だし、どうなんだろう・・・とは思いますが、よくわからないのでどっちが正しいのかはわかりません。

自大学の場合は一部の人権擁護団体みないな人たちが『私たちは学生の権利を大学側に侵害されないように活動します』的なことをしています。『学生は自立した存在であることを尊重せよ』的なことも言っています。

平時ならいいのですが、京都産業大、慶應大学付属病院の研修医、京都大学医学部付属病院の件もあり、なにかと学生や研修医(学生に毛が生えたようなレベルの存在)が問題行動を起こしている昨今の状況を踏まえて欲しいところです。

学生は自立した存在であることを大学側と学生側がお互い確認してしまうと、学生側が何かあった場合、大学側から守ってもらえなくなります(守らなくなる)。

そりゃ当たり前です。学生は自立した存在、悪いことはしないし、いま世間から求められている行動をきちんとできる存在だよ、ってお互いで確認している訳ですから。

なんか問題があっても『学生からの強い申し出があり、学生を自立した存在として扱うことになり十分な感染管理は行えませんでした。』となるだけです。

そういう人たちの思考回路って『自分は大丈夫、いつも正しい行動できる大人だから(キリッ』みたいな感じだと思うんですよね。

確かに、あなたはできるんだけど、学生全体からみたらどうなの?全員できなきゃいけない、そういうことが世間からは(特に医学部は)求められてるってのが想像できないみたいです。あくまで個人主義。

学生は自立した存在か?

自分の大学ではカンニング、警察沙汰、マナー違反(違法駐車が多い)、喫煙マナーなど、とてもとても学生全員が自立した存在とは言えないです。

他の医学部をみても性犯罪を筆頭に少なくない人が犯罪をおかしています。そういえば2年前くらいには昭和大学医学部の学生が殺人を犯しています。

学生の多く(80%くらい)は自立した存在だと思いますが、20%程度は自立した存在とは言えないと思います。

こういうことを理解しないまま、こういった非常事態において、大学側に過剰なまでの学生の権利主張をしてしまう人はいかがなものか・・・なるべく関わりたくないと思います。n数は少ないですが、権利を主張する人に限って本人は意外と怠惰(留年してる、再試の常連、ツイッターはいつも「勉強ダルい」)だったりするような気もします。行動するよりも前に頭で考える頭デッカチタイプ。

家にいることでしか新型コロナは防げない

新型コロナは気が緩んだ時にすぐ隣にいます。

医療機関は非常に危険

全国の病院や診療所で医師や看護師の新型コロナウイルス感染が報告されています。

医師というか研修医が感染しているケースも全国で散見されています。

なので、医療機関はどこも新型コロナウイルスの感染の可能性が高いエリアとなっています。

自分だけは大丈夫、ここの病院は感染者でてないから大丈夫、なんて考えて気を緩ませているといつの日か、一瞬で感染します。

田舎だから大丈夫っていうのもそろそろ限界です。現に青森では都内在住の感染医師がバイトで訪れた八戸市で診療を行なっています。また、同じ八戸市では新入職員の研修医が感染判明しています。

臨床実習の学生も注意

全国の医学部では臨床実習が中止、中断になっているところも多いですが、実施しているところもあると聞きます。

今回の青森県八戸市にある病院の研修医が新型コロナ陽性であったことは臨床実習している医学生は重く捉える必要があると思います。

臨床実習は主に大学病院や市中の中核病院で行なっています。こういった病院には研修医がいます。臨床実習の学生と研修医は大学での先輩後輩の関係にあるものも多いです。また、だいたいにおいて実習は研修医とセットで行なっている場合が多いです。

実習の学生と研修医がセットで指導医から指導を受ける、というパターンが多いです(大学病院はこの限りではない)。

研修医は3月に海外旅行に行っている可能性が高いです。モラルの高い人間であればこの時期に海外旅行には行かないし、行っていたとしてもルール通りに一定期間の自宅待機や卒業式不参加をしていると思います。しかし、モラルがない人間であればルールなど守りません。

ですから、現在臨床実習をしている学生は、患者さんよりも一年目の研修医の方が感染リスクが高いことを念頭において実習を進める必要があると感じます。

全国の企業で感染が広まるリスク

上記で見てきた通り、4月は全国で新入社員や職員が職場に一斉になだれ込みます。この中には地方から都心部、都心部から地方、といったような大きな人の流れが生まれます。

東京や大阪のようなハイボリューム感染エリアの無症状感染者が地元の田舎に戻って就職する・・・なんてことから、これまで感染者がいなかった岩手、島根、鳥取で感染者が現れるかもしれません。

逆に比較的感染安全圏であった田舎の若者が東京などに就職することで新たに感染者が増えるかもしれません。

新入社員に限らず、4月は人事異動の時期であり、大企業などを中心に人の移動が活発になる時期であります。

報道をみていますと、日本はまだ感染のオーバーシュートを起こしておらず、ギリギリのところで踏みとどまっているような状態のようです。しかし、この4月の移動シーズンで日本全国の感染者がガラガラポンして月末には非常事態になっているかもしれません。

次の感染者数のポイントはこの移動が落ち着くゴールデンウィークで感染者がどうなっているか?かもしれません。

新型コロナの抗体について考える

新型コロナに集団免疫で挑む?

新型コロナの抗体

今週末は都心部では移動自粛が敢行されるようですが、実際はどうなるのでしょうか?若者は街に繰り出すんんじゃないでしょうかね。

さて、イギリスでは国民に新型コロナに罹患させ、抗体を作って対処しようという動きがあるそうです。確かに、一度抗体ができてしまったら、再度罹患する確率は減ります(罹患しても軽症になることも)。そういった意味では当面の新型コロナ対策としては最強の戦法だと思います。

しかし、インフルエンザもそうですが、ウイルスって一年単位で変異するものも多いと思います。そこらへんはどうなんでしょうか?COVID-19がCOVID-20になった時に抗体って効くんですかね。わからないです。っていうか、変異ってどうなっているんでしょうか?

インフルエンザワクチンって毎年打ってても罹患します。インフルエンザのワクチンは症状緩和のため、っていう話も聞きますが、正直なところ誰もその効果はわかっていないと思います。

集団免疫のための集団感染が引き起こすもの

集団免疫をつけるためには感染防御せずより多くの人が感染する必要があります。もちろん、基礎疾患を持つ人や、高齢者などは防御されると思います。

でも、集団感染が多くなれば多くなるほどウイルスは増殖を繰り返している訳で、当然、変異も生じてくる訳です。そうすると、今でこそ厄介なウイルスなのに、もっと厄介なウイルスに変貌してしまう恐れがあるんじゃないでしょうか。

まあ、一介の平凡な医学生が考えることでしょうから、これに対する考えはイギリスの偉い学者先生たちが既に考えた上での政策なのでしょう。

8割軽症で致死率のそんなに高くないなら変に対策しない方がいいかもしれません。自然に生まれたものなら、自然に身をまかせるのがいいかもしれません。

ところで、集団感染がおこったら医療機関はパンクしないんでしょうか?疑問です。そこらへんもコントロールしながらの集団感染戦法なのでしょうか?

保険収載と混合診療について

保険収載とは何か?

新型コロナ関連で世間が賑わっており、上記のエントリーにクリックが集まっている模様。

混合診療とは?

病院にかかるとき、通常は『保険診療』となるケースがほとんどである。でもこの『保険診療』ですが非医療者の場合、けっこう曖昧なまま行なっているケースが多いと思います。病院なりクリニックの受付で『保険証出してください。』と言われて出して、あとは診療されて料金を払って終わりだと多います。

通常の保険診療については上記のエントリーをみてもらえればだいたい分かると思います。細かいところを突っ込まれれば間違いもあるでしょうが、医療の保険を理解するには十分だと思います。

さて、混合診療です。

日本における病院での診療は『保険診療』と『自由診療』に分かれます。

保険診療は厚生労働省が制定したものです。主に医療は外来と入院に分かれるのですが、外来での処置や手技が点数化されており、その合計に対して医療費が決定されます。例えば、問診した・・・○点、注射打った・・・○点、処方箋書いた・・・○点、などといった形です。その点数は厚生労働省が決めています。合計点に10を掛けたものが医療費となり、通常、その3割を患者が負担します。入院の場合、だいたいはDPCといって病気の種類ごとに金額が決まってます。なので、入院中の処置とか薬代とかも、ひとつひとつに点数が決まっている訳でなく、まるっと一括で金額が決まります。話は少し逸れますが、病院側としてはなるべく省エネして(薬や処置や検査を少なくする)患者を退院まで持っていきたいと思っています。

一方、自由診療はそのクリニックが自由に値段設定できる診療です。美容外科クリニックなどをイメージすると良いと思います。また、不妊治療とかもほとんどが自由診療となります。自由診療は一般的なエビデンスのない治療法を行う場合や(国政労働省的に)病気とはいえない医療を行うものである、と言えます。しかし、保険診療に該当するものでも自由診療としてやろうと思えばできるので、自由診療を真に理解するのはけっこう難しいです。

さて、混合診療ですが、この保険診療と自由診療をひとつの疾患に対して同時に行うことを言います。

例えば、美容外科で顔を整形した。侵襲的な手術なので術前・術後に抗菌薬(抗生剤)を患者に保険診療として処方した・・・こういう場合は混合診療になります。美容外科の整形を自由診療で受けているので、その手術に関わることで薬を保険を使って渡すことは禁じられています。こういう場合、美容外科に内科クリニックを併設して、手術のあとに内科クリニックで適当な症状を述べて薬をもらってしまえば保険を使って抗菌薬を得ることは可能だと思います。しかし、実際は抗菌薬ってそこまで高くないと思いますので、美容外科の手術代に抗菌薬とかも含まれていると思います。

日常にある混合診療

例えばお腹の調子が悪くてノロウイルス感染を疑った場合が考えられます。ノロウイルスの検査は自由診療になりますので、検査を受けつつ薬をもらうことはできません。おそらく実務的には、ノロウイルスの検査を行なって会計を済ませ、その後に診療を行なって薬を出す・・・のような流れになると思います。厚生労働省の見解では自由診療と保険診療の会計がきちんと分かれていれば良い、みたいです。さすがに上記で述べてた美容外科クリニック的なところでは会計を分けたところで認められないと思いますが、一般的な総合病院ならこういった混合診療を保険と自由診療に分けて行うことも可能です。

新型コロナで普通の医師ができること

新型コロナで世界中がてんてこまいですが、この先どうなるんでしょうか?

検査は本当に必要なのか

新型コロナウイルスに対する検査を検査能力MAXまでフル稼働にするのか、はたまた必要な人だけやるのかで一時期マスコミを含めて大騒ぎしていました。

ツイッター界隈の医クラスターでは断然に『検査は必要数だけでいい』という意見が大半をしめていました。逆にマスコミでは政府の検査数の少なさを指摘して、もっと検査をやるべきだ、と煽っていました。

自分は当初、検査をやっても偽陽性やら偽陰性やらあるので実際検査する意味は少ない。しかも、陽性判定されても治療法もないのでさらに意味がない・・・みたいな意見に流されて『検査やらない派』でありました。

しかし、実際どっちが正しいのかがわからない状況になってきました。

もちろん、新型コロナだと思った人が誰でも受けるシステムにすると医療資源がパンクしてしまいます。でも、かといって検査を行わなければ実際の感染者が自宅待機もせずに市中でウイルスをばらまいてしまいます。

なので、医療資源のバランスも考えながら、どの状態の新型コロナ感染疑い患者を検査に回すのが重要である、と考えるようになりました。

ツイッター上の大型アカウントも当初は『検査しても無意味』みないな流れがありましたが、いまはあまり検査実施の有無に言及していないと思います。いまはアカウント名に『手を洗う○○』みたいな感じになっています。

新型コロナで普通の医師ができること

新型コロナで一般的な医師ができることなんて実は無い。僕はこう思います。だってパンデミックに対して何かできる医師なんていないと思います。

検査するしないもその時々のフェーズによって変わってくるし、あとから考えてみないと検査するしないの決定の正しさは決められないと思います。いま、絶対的な自信をもって検査の良し悪しを述べられる人はWHOにだっていなんじゃないでしょうか。

なので一般的な医師としては『手を洗う』ことを励行することしかできないと思います。

でも、この手洗いだってどれだけ効果があるのかは懐疑的です。確かに、手を洗う方が洗わない方がいいに決まっています。しかし、実際、新型コロナが空気感染するかもエアロゾル感染するかも飛沫感染しかしないのもわかってない状況です。空気感染するようならば手洗い効果も限定的なのではないでしょうか。

ちょっと前までは『検査をやる意味は〜』とか盛んに啓蒙してきたツイッター上の自称医師たちが、今度は『手を洗おう』みたいな誰でも言えそうなことを言い出したことに違和感を感じます。もっと前から言えや、って思います。

とかく医療者は自分の持ちうる医療知識をひけらかしてドヤる人が多いと思います(医師に限らず看護師とかも)。

自分は謙虚に生きていきたいと願うばかりです。

医学は専門的過ぎる学問である(新型コロナ)

医学はそんなに難しいものではないと思うのですが、医学を学んでいる人はかなり少ないという・・・。

医学における用語や定義

新型コロナが猛威を振るっていますが、実際、マスクでも防ぎきれないし、家からでなければ感染する可能性も低くなりますがそんなことできないし・・・。

まあ、いっそ新型コロナのことなんて忘れて普通に生活してた方がいいような気がします。最低限、人が密集するところは避けるぐらいで・・・。

さて、横浜に停泊しているダイアモンドプリンセス号に対する厚生労働大臣の発言です。

副大臣かなんかがツイッター上に「通路を清潔・不清潔に分けている」みたいな画像を挙げて、それに対して加藤厚労大臣が「不潔という表現は不適切」と言ったみたいです。

医療関係者からすれば清潔・不潔なんて当たり前の概念で、その言葉自体には何も思わないのですが、一般の人からすれば「感染者を不潔と表現するなんて・・・ヒドイ」という風に感じるのでしょう。でも、加藤大臣は厚生労働省の大臣ですから、そこらへんは「そんなことも知らんのかいな!?」と医療側は思ってしまいますね。

医療は専門的?

医学を学んでいる人間っていうのは結構多いと思います。医学部関連や医師関連だけに留まらず、普通の理系の大学でも医学の一部は学んでいると思います。

ただ、清潔・不潔とかの概念は主に医療の現場で使われるものなのでもう少し人数は減ると思います。それでもそれなりの人数の日本人50〜60万人くらいは医療の基本的知識があるとと思います。

しかし、清潔・不潔とかの概念って主に手術室で重要とされるものであるし、あまり一般的な会話の中で手術室とか出てこないので、どうしてもその50〜60万人以上に医療の知識とか概念とかって広がらないと思います。

医療って難しいようでそこまで難しくないものだと思うのですが、広く一般に知識や概念が広がらないのは医療は専門的過ぎて一般人には興味が湧かないのが理由のような気がします。

実際、自分も身内や友達と医療関係の話をしても、すぐに話を切り上げられ他の話に変えられてしまいます・・・。

医療リテラシーと新型コロナウイルス

日本でも市中ではマスクが枯渇していてほとんど買えない状態といってよいでしょう。でも、マスクをしていても感染率はほぼ変わらないといってもいいと思います。WHOもそういう声明をだしていたと思います。

マスクしていてもマスクが覆いきれない顔の皮膚にも飛沫は飛んでいますので、いくらマスクをしていても、ちょっと痒いなといって顔を掻いた時点でその手を洗わないとマスクをしている意味が0%になってしまうと思います。

新幹線の車内とか電車の車内、バスの車内など密閉して密集している空間でマスクをするならばそれは効果があると思います。なので、路上を歩いている時のマスクはほぼ意味なし。だから、マスクはバスとか電車に乗る人のみ使って良い、というルールができれば良いのかもしれません(無理だけど)。

まあでも「マスク無意味論」を言ったところでマスク信者は話を聞かないでしょう。医療リテラシーがあればわかるはずです。

アルコール除菌

新型コロナウイルスに対してアルコール除菌は効果的だと思います。

ただ、デパートとか入り口やトイレにあるアルコールシュッシュは危険です。

なぜ危険かというと、シュッシュするポンプのところにウイルスがいる可能性が高いからです。保菌者も無菌者もポンプを押しますが、ポンプのところを除菌する人はまずいないのでポンプにウイルスは滞在します。なので、ウイルスの無い手をわざわざポンプで汚染させることになるわけです。うまくアルコールで除菌できれば幸いですが・・・。アルコールシュッシュは足でペダルを押すと噴出されるタイプのものであれば使って良いですが、手で押すタイプはむしろリスクが高いと言えます。

初期研修病院の見学の話

初期研修病院を見学する旅から帰ってきました。

初期研修病院は見学しないとはじまらない!?

初期研修病院の情報はHPや医療系の就職ポータルサイトのレジナビ等で得ることができます。

しかし、これらの情報はあくまで一般的な情報しか載っていないですし、内容が古くなっているのに更新されていないこともあります。また、載せたくても載せられない情報もあります。

ですので、行きたい病院があるならば、まず病院見学に出向いてそこで研修医などから実際の話を聞くことが重要です。

事実、自分も研修病院を回る中で次のようなことを見聞きしてきました。

来店ポイント

病院見学をすると採用試験時に来店ポイントが加算されるところがありました。一回につき○点で最大三回までは加算されるようです。もちろん、一回しか病院見学をしていない人を受かっているみたいですが、3回来ている人はだいたいマッチングしているようすです。

見学数至上主義

某病院ではマッチングは見学数が重視されるようでした。最低でも3回は来ないとマッチングしないようです。とある地域の有名ブランド病院でした。

病院独自奨学金

医学部の世界では破格の値段の奨学金が付きものです。月額15~20万を6年間に渡って貸与してくれるところが多いです。しかも貸与者が定めた病院に勤務すると返済が免除されるというルールがあります。しかし、貸与を受けた年数×1.5をその病院やその地域で働く必要があります。とある病院では一般的な月額の相場を超え、しかも勤務年数が1.5倍されない奨学金を設定する病院がありました。しかも、何年生からでも支給が開始できるという破格の条件。思わず飛びつきたくなってしまいましたね。

年収見込みはだいたい低い

レジナビなどで各病院の年収見込みが表示されています。この値なのですがだいたいは低めに設定されています。だいたいどこの病院もプラス100~200万くらいはある様子です。なぜ低く設定されているかというと病院の制度が変わっているのに情報更新が追いついていないからだと思います。時間外手当をどれぐらいつけるか?で給料は大きく変わってくるようです。この時間外手当を何時間つけるかは働き方改革等で年々変わってきているようです。とにかく、ネット情報の年収と実際の年収は変わる場合がほとんどです。

都内人気地域でも専門医は取れる

ツイッターやネット情報だと『都内で専門医取るのは(人数的に)難しい』とよく言われます。しかし、内科や外科プログラムであれば大きめの病院であればだいたい取れる模様です。マイナー系は難しそうです。しかし、都内以外の首都圏エリアであれば全く問題なく取れそうです。

病院見学は量も重要

自分はかなりの病院を見てきましたが、だいたい『そんなに病院みてどうすんの?』的なことを言われます。そんなこという人は相手にしていないです。

病院見学を進めると、色んな先輩医師の働き方やキャリアの進め方が聞けて大変参考になります。都会エリアや田舎エリアだとかなり医師の考え方なども違ってきます。東大と京大の医局の雰囲気も全然違います。たくさん見ないとわかりません。

目的としては初期研修病院探しのための病院見学ですが、実はそれだけではありません。初期研修終了後の3年目にどこの病院に移るのか?どこの医局に入るのか?等でまた病院見学をする必要があります(しない人も多いけど)。こういう時に学生時代に見学して緩やかなコネクションを作っておけば専攻医登録にも有利でしょう。

この学生という時期でないとゆっくり病院見学できないわけですから、しない手はないですね。往復の交通費を出してくれる病院も多いですから。

田舎のじじばばが最強のQOL説

実は田舎のじじばばが最強のQOLを保っているのではないか?と思う次第です。

田舎は何にも無いようで有る

田舎・・・ここでは無医村のような限界集落とかではなくて、鳥取県の鳥取市とか山口県の下関市のようなものを指すことにします。

これらのけっこう過疎化している田舎には何にも無いです。でっかいデパートもないし、下手するとスタバも無いし、流行の最前線の飲食店もない。タピオカ店がやっと駅前にできた!みたいな場所だと思います(あくまでイメージです。実際とは別)。

でもこういうところって、こういう流行に乗ったものはないけど、おいしい特産物だったり、温泉とか大自然が豊富にあります。しかも、温泉なんて車で10分、400円とかでしっかりとしたお湯が楽しめたりします。

なので、何にも無いようでけっこう楽しめるものはあったりします。僕がいま住んでるところも似たようなものです。

住むには苦労しない

こういう田舎に住んでいるじじばばの多くは家ももっているし、年金は少ないのかもしれないけど、細々と生活しています。

田舎特有の相互監視コミュニティはメンドくさいところもありますが、満員電車もないですし(そもそも日々の生活で電車乗らない)、映画を観るときも並ばないし、スタバで空き待ちしたりすることもマレです。

また、物価も安いし、そもそも地のものの良いやつが安い値段で手に入ります。なので、食にも困らない。

ということで、田舎は田舎特有の高いQOLがあるわけです。

田舎と都会の医療

年を取って気になるのは医療です。

正直なところ、都会でも田舎でもそんなに医療の質は変わらないと思います。質は変わらないと思いますが、アクセスは悪いかもしれません。東北であれば冬は雪が降るので病院に行くのは億劫だと思います。都会であれば雪がふるのはマレだし、公共交通機関が発達してますのでどこへ行くにも便利で早いです。

でも、今回でいう田舎っていうのはそれなりの総合病院がそれなりの数ある場所ですので、アクセスを含め都会とそうかわらないと思います。

神の手をもつ外科医とか、珍しい疾患を専門にしている医師とかは都会におおいかもしれません。しかし、神の手を必要とする手術を必要とする人や珍しい疾患をもつ患者さんって田舎には数が絶対的に少ないと思います。

田舎のじじばばは幸せ!?

今回言っている田舎のジジババっていうのは、所ジョージさんの笑ってコラえてのダーツの旅で出てきそうなジジババです。

番組の構図としてはちょっと悪く言えば『都会人が田舎生活しているジジババを見下す』というようなものです。

都会からきた撮影クルーが方言で何言っているかわからないジジババを映して『この時代にまだこんな強い訛りでしゃべってるのか?』みたいなのを楽しむシーンなどもあります。

でも、実際は上で述べた通り、都会よりも田舎のジジババの方がずっと高いQOLで生活しているんじゃないか?と僕は感じます。

医学部の留年と退学の再考

このブログの来訪者の多くは『医学部 留年』とか『医学部 退学』とかのキーワードでヒットしてくるみたいです。

医学部における留年

今日、サウナに入って十分に蒸された後、水風呂に入った瞬間にいままで心の奥底で眠っていた考えが電球がピカンと光るように思いつきました。

医学部における留年についてです。

もうみなさんもご承知の通り、他学部とは違い。医学部においては留年が当たり前です。昨今、特に”低学年クライシス”と行って大学1年や2年での大量留年が各地で生じています。

当の医学生においては『理不尽級の留年』のようになんとか大学側を悪ものにしようと躍起になっています。

でもまあ、大多数の医学生は留年などせずストレートに進級し、卒業していくので関係がない話です。

このような大量留年が増えたのは、昔よりも地域枠や推薦、AOなど一般受験組よりもモチベーションが低い層の医学生が多くなっているのが理由なのかもしれません。

留年は大学側からのメッセージ

ここからが本記事の中心となる部分となります。

留年というのは大学側の『今のままでの状態では国家試験に受かりません。』というメッセージではないか?ということです。

特に低学年での留年に対しては『CBTで篩にかけられるから低学年での留年など無意味』なんて声があります。

それはそれで正しい考えなのかもしれません。

しかし本当にそうでしょうか?

普段から不勉強で定期テスト前も勉強をしないけど、CBTとか医師国家試験とかの最重要試験の前はちゃんと勉強します、そんな人いるんでしょうか?

いるかもしれません。低学年で留年するような人でも時期がきたらみんなキチンと勉強するのかもしれません。

でも、その確たる証拠がありません。やるかもしれないし、やらないかもしれない。

だから、大学側としてはそういう『普段は勉強しないが、国家試験前には勉強する』と思っているような人たちに対して『それは甘いよ』という形で留年という判断をくだすのだと思います。

医学部における退学

続いて医学部における退学です。

医学部においては最長12年間在籍できるのが一般的です。また、同じ学年に3年以上滞在できない・・・というようなルールがある大学もあります。

国立医学部ではあまり退学になる学生はいません。私立では状況が違ってけっこうな数が退学になると聞いています。

医学部における退学というのは大学側が『あなたは国家試験に合格できない。』という烙印を押したと解釈できるかもしれません。もっとも、法に触れたことをして強制的に退学となる人はそうでない。ここでは勉強し試験を受けたけど留年を繰り返した人が対象です。

留年・退学に関する議論

以上が自分が考えた医学部における留年・退学の意味合いです。

ツイッター上でもこの件に関しては定期的に話題にあがるネタなのですが、どれも学生目線の言説が多く、大学側の立場に立った意見は少ないです。

まあ、究極的には『で?だから?』っていうようなものなのですが・・・。