初期研修も残すところあと半年ちょっと。様々な診療科をローテーションすることによって色々と見えてきたことがある。それは「Z世代にウケる診療科とそうでないところの差が激しい。」ということである。

特定の病院とか特定の科が…という話ではなくそれは恐らくその科にどんな人がいて、どんな運営をしているかに寄ると思う。例えば研修で人気の病院だからウケが良いとか、整形外科だからウケが良いといったことではない。

これも恐らくなのだが、原則的に上級医、指導医というものは難しいもの、珍しいものに興味があり、また、研修医にもそれを学ぶように指導してくる。さらに、自分があまり重視してないもの(例えば外来)は明らかに指導が手薄い。

多くの研修医は何となく将来進む科を決めてはいるが心が揺れている人が多い。毎月のように進むべく診療科が変わってくる人も多々いる。

そのようなまだ揺れに揺れている研修医に難しいことや珍しいことを見せたところで興味は向かないのだ。もちろん中にはそういうもので興味をかき立てられるひともいるかもしれないが極小数だろう。

学生時代の病院実習よりも任されて、専攻医よりかはまかされない程度のことを研修するのが良いだろう。消化器内科で言えば健診の胃カメラ、麻酔科なら低リスク患者の導入から抜管まで、外科系なら重要でない部分の電メス、切開、縫合など…。

つまり、難しいこと珍しいことは興味が成熟してからで良いのだ。