2020年度マッチング中間発表2つのポイント

今年は新型コロナウイルス関連で激動の臨床研修マッチングですが、9月25日に中間発表がなされたようです。

今年の医学部生の動向は?

さて、今年もマッチングが熱い季節となってきました。ここで『マッチング』をご存知ない人に説明をしたいと思います。

一言でいうと、マッチングとは『医学部における就活』です。

医師になるためには医学部を卒業し、国家試験に合格し、医籍に登録する必要があります。その上で2年間の初期研修を臨床研修実施病院にて行わなければなりません。厳密にいうと初期研修をしなくても正規の医師になれるようですが、そこのところはよくわかりません。

この初期研修医になるために、臨床研修実施病院に採用される(する)システムが”マッチング”といいます。マッチングのシステムは簡単で医学生は行きたい病院に採用試験を受けに行って、厚生労働省が提供するマッチング登録をインターネット上で行うだけです。登録〆切後には今度は病院側がどの学生を採用したいか?を順位づけしていきます。学生側も順位付けをして登録するので、学生、病院、双方の理想になるべく近づく形になります。詳しくは以下の医師臨床研修マッチング協議会のHPをご確認ください。

医師臨床研修マッチング協議会ホームページ

毎年10月の末ごろにマッチングの最終結果が発表されますが、9月末であるこの時期に中間発表がされます。中間発表は『どの病院にどれだけ第一希望で学生が登録したか?』が発表されます。この中間発表後にも登録順位を変更できるので、最終的な応募状況ではありませんが、大きく変化することは少なく、これによりその年の病院の人気状況がわかります。

今年はコロナの影響もあり、病院見学が十分に行われなかったため、自大学が所在している都道府県内でマッチングを登録している人が多いようです。

長野県の例

長野県を例にとって検討してみましょう。

病院名 2019年度 → 2020年度 (中間発表人数/定員)

佐久総合病院佐久医療センター 18/16 16/16
国立病院機構信州上田医療センター 5/4 3/5
諏訪赤十字病院 8/10 5/10
飯田市立病院 7/7 3/7
まつもと医療センター 1/2 1/2
信州大学医学部附属病院 13/39 16/39
信州大学医学部附属病院 産婦人科・小児科研修プログラム 1/4 1/4
信州大学医学部附属病院  外科研修プログラム 0/2 0/2
長野赤十字病院 10/13 6/13
長野県厚生連北信総合病院 0/3 1/4
相澤病院 9/10 15/10
浅間南麓こもろ医療センター 3/5 3/5
南長野医療 センター篠ノ井総合病院 13/7 8/7
長野中央病院 9/5 6/5
松本協立病院 3/3 2/3
諏訪中央病院 4/5 9/5
松代総合病院 6/6 2/6
北アルプス医療センターあづみ病院 1/3 0/3
昭和伊南総合病院 0/2 0/2
長野市民病院 9/8 7/8
安曇野赤十字病院 0/3 1/3
佐久市立国保浅間総合病院 1/4 1/4
松本市立病院 0/2 1/2
伊那中央病院 8/7 5/7
市立大町総合病院 0/3 0/3
長野県立信州医療センター 2/3 2/4

2019年定員充足率 74.4% 131/176
2020年定員充足率 63.6% 114/179

長野県を例にとると信州大学医学部の学生は地元志向というよりも、県外志向の方が強いような印象となる結果でした。コロナの影響で自大学所在地志向が強くなれば前年よりも充足率が上昇すると推測すると思ったのですが、事実はそう単純ではなかったようです。

人気の病院をみてみる

次に全国的に有名な病院を検討してみましょう。

病院名 2019年度 → 2020年度 (中間発表人数/定員)

北海道 手稲渓仁会病院 32/17 19/18
宮城県 仙台市立病院 24/17 27/16
千葉県 亀田総合病院 38/16 39/16
東京都 虎の門病院 33/12 35/11
東京都 聖路加国際病院内科系 23/10 20/10
神奈川県 横浜市立市民病院(一般) 53/17 48/17
静岡県 聖隷浜松病院 35/16 24/16
大阪府 淀川キリスト教病院 27/14 26/15
福岡県 飯塚病院 36/17 34/16
沖縄県 沖縄県立中部病院(総合) 27/23 29/23

上記はあくまで自分が有名だと思う病院なのですが、応募状況に変化はなく、コロナの影響はなさそうです。ただし、この病院が所在する地域の医学部学生が増え、その都道府県外からの応募が少なくなって、応募数は変化しないが応募者の属性が変わっている可能性もあるかもしれません。もしそうだとすると、現状は幅広い大学から研修医を採用するのが一般的なので、地元大学の学生は同学との争いとなり厳しい戦いとなり、外からの学生は割と楽観的な戦いとなるかもしれません。