医者の夜勤ってどんな感じ?

医者といえば当直と言う名の夜勤、土日出勤と言う名の日直というものがあります。※ツイッターの埋め込みと本文はあまり関係がありません。

当記事は自分が見聞きしてきた中でのお話なので、実際とは異なることもあるかと思います。あくまで参考程度の話としてお読み下さい。

医者の夜勤は何をするのか?

知り合いに医療関係者がいないと医者が夜勤で何をしているのかイメージがつかないと思います。いや、いたとしても夜勤のことを細かく聞いてみないとわからないので結局、医者とか看護師とかじゃないと夜勤の実態はわからないと思います。

医学生である自分も、ある程度の夜勤体制は知っていますが、広く深く知っているわけではありません。病院見学等で色々見聞きしているので、ある程度はわかります。指導医とか研修医に細かく聞いてもあんまり正確に詳しく答えてくれないんですよね・・・どうしてでしょうか?

何時から何時まで行うのか?

だいたい17時〜9時くらいを夜勤帯(当直帯)としているところが多いと思います。普通、8時から日勤帯で仕事してからとなります。んで、夜勤明けは午前中で帰れるか、そのまま日勤帯をやっていくかになります。かつてはそのまま日勤帯まで勤務が当たり前のようでしたが、今では午前中で帰れる(午前も勤務しないところも)病院も多くなってきているようです。当直があると、25時間〜36時間くらいの勤務となる訳ですね。

しかし、当直帯に寝れなければ連続36時間勤務は辛いですけど、ある程度寝れるとなれば少し話は違ってきます。

だいたい当直帯は複数名で当番してますので、3時間くらいで区切って担当を分けていることが多いです。当番の医者だけで捌き切れなくなったら、寝ている医者を起こして助けてもらうわけです。

もちろん、忙しくない病院であれば当直帯は医者一人ということも考えられます。一回の当直で救急車が一台くるかこないかのところは一人か二人で回しているでしょう。

夜勤で何するの?

夜勤帯って医者は何しているのでしょうか?

大きくは2つに分かれます。ひとつは救急患者の対応です。救急車に乗ってくる患者と、自分の足で歩いて病院にくる患者の対応です。自分の足で歩いてくることを『walk in』といいます。自分はこのウォークインという概念が入学するまで知らなったのですが、一般的なのでしょうか?救急患者というよりかは、次の日の病院があくまでまてない程度の患者と言う感じです。ガラスで指を切ったとか、突然のお腹が耐えられないくらい痛くなった(でも歩ける)とかです。

もうひとつは入院患者の急変に対応する夜勤です。循環器内科とか外科系の入院患者は急変するとすぐに死亡してしまうので、病院で待機しているわけです。眼科とか患者が急変しないような科は待機といって何かあったら電話で呼ばれます。

これは病院毎に異なるのですが、救急患者を対応する夜勤の医者が入院患者の対応もすることもあります。細かいルールや体制は病院毎によってかなり異なるので、夜勤の辛さといっても病院毎にかなり異なります。

救急患者がバンバンくるけど人数が多いので比較的寝れるいうところもあれば、救急患者はそこまで多くないけど医者の人数が少ないから全然寝れない・・・なんてこともあります。普段は5時間くらいは寝れるけど、忙しい日は寝れないなんてのもありますね。自分が見てきた病院では『夜勤帯は全く寝れない』というところはありませんでした。一般的には『夜勤帯は数時間くらいは寝れる』と考えてもいいかもしれません。

急患対応

夜勤帯といえば救急車に乗ってきた患者に対する対応のイメージが強いと思います。

救急車に乗っている救急救命士は患者を載せると病院に搬送許可の電話をかけます。病院側は患者の状態を聞いて、受け入れ可能かどうかを判断します。救急科のベッドが埋まっていれば断りますし、患者が子供で小児科の医者がいなくて対応できないときは断ります。精神疾患の患者を受け入れられる病院は少ないと聞きます。

受け入れが決まって病院に着くと、患者はベッドに移されてパルスオキシメーターを装着したり、心電図を装着したりします。そして、会話可能であれば問診します。

診察・処置が終わって容体が安定すると帰宅になります。場合によっては経過観察が必要だと、そのまま救急科のベッドで翌日まで入院もありえます。また、継続的な治療が必要だと判断されれば個別の科に入院となります。

交通事故による搬送

夜勤帯といえば夜間の交通事故患者の搬送というのもイメージにあります。

実は死ぬか生きるかの瀬戸際のような交通事故患者をちゃんと診れる病院というのは数少ないようです。外傷で有名なドクターに聞いたことがあるのですが、各都道府県に2つあれば良い方らしいです(都会は除く)。地方部であれば大学病院ともうひとつくらいというところでしょうか。

なので、ハードな交通事故で無事生還できるというのはかなりラッキーと言えるでしょう。