ある程度見えてきた医療業界の現状
久しぶりの投稿になります。仕事が忙しかったのと、いろいろあって更新が途絶えていました。初期研修9ヶ月目がそろそろ終わろうとしています。ある程度仕事の仕方を覚えました。一方、”病院”や”医療”が抱える問題というものも直視せざるをえない場面に頻発しています。
日本人の死生観
最も日本の医療で問題なのは日本人の死生観なんではないかと思います。病院には日々高齢者が発熱やら動悸やらで救急搬送され、入院となります。本来なら入院は必要ないケースも多いのですが、入院とならざるをえない場合が多いです。その理由は「家族が面倒をみきれない」というものが多いと思います。結局入院となりますが、入院してよくなるケースもありますが、段々と悪くなるケースもありますし、良くなっても身体機能が落ちて歩けなくなり、結局寿命が縮まることが多いですね。
点滴の管を何本も入れられ、鼻から栄養を入れる管を入れられ、暴れるからミトンをさせられて・・・。
最初に家族が患者のこと残りの人生を考えてあげれば「何もせずに寿命を全う」という選択肢もあったのに・・・と思うケースは散在します。病院の医療者としては入院したら病気の原因に対しやや過剰に治療をせざるを得ない現状があります。
入院すれば色んな体のガタが露見されてそれについて治療せざるを得ないケースがあります。また、医療者特に医師がやりたいから(経験を積みたいから)手術や治療をするというケースもよくあります。確かにそれによって少しは患者に利益があるとは思いますが、わざわざ痛くて辛い思いもしてしかも数十万(時に数百万)も医療費をかける意味とは?
エビデンスに基づいた医療?
一般的には「エビデンスに基づいた医療」というのがスタンダードなイメージなのですが、現場の医療はそうでもないです。もちろん、エビデンスがあって、信頼できるようなものであればエビデンスから逸脱することは良くないことですが、そもそも現場の医療にはエビデンスなんてないことが多いです。一番エビデンスがあって、それ通りにやっているのは外科領域(しかもガン)だと思います。診断も決まりきっていますし、治療も決まっています。あまり個別ケースで変わることは少ないと思います。逆に内科領域はエビデンスがありそうで使えないケースも多いと思います。なので、「エビデンスに基づいた医療!!」と声高に言っている人はあまり信用できないな、と感じます。