再受験・学士編入の医学生に求めるモノ

年を取っている人は医学部生活イージーモードで当然である。

医学部における年長者

医学部にはいわゆる『再受験組』という、大学を卒業してから、社会で働いてから医学部に一般入試で入学する人たちがいる。また、学士編入といって、大卒以上の学歴を持った人が2年生などに編入という形で入学してくる人たちがいる。どちちらも、年齢は22〜40歳くらいである。

現役で非医学部の大学に入学・卒業後、即、学士編入してくる人もいるし、大卒後、10年ほど働いてから入学してくる人もいる。

人生の途中で大きな舵を切って方向転換してきたんだし、医学部入学というかなり難しい選択(賭け)をしてきたんだから、医療について熱い思いがある人が集まっている・・・と思いきや、意外にそうでもない。というか、全然違う。医療に熱い人なんて、100人に5人いれば良い方だと思う。

こういう感じの人が多い

再受験は人生で何らかの失敗をしている人が多いイメージである。社会とうまく適合できなかった、会社員として勤め上げるのには無理があった、そこそこ勉強できるニート、起業家(しかし、すべてうまくいってない)などなど。たまに、看護師や医療業界から転身する人がおり、そういう人はそれなりに熱い人が多いかもしれません。

一方、学士編入は一般企業からの転身が多く、その多くは一般的な会社員という人生では満足できないという性格である。一般企業からの転身だから世間のことを知っている、常識がある・・・と思いたいところだが、上司の言うことを聞かないような傲慢な性格の人間が多い。つまり、偉そうな人が多い。世間の人から『医者って偉そうな人が多い』というイメージを持たれていると思うが、「医者が偉そう」なのではなくて、偉そうにするような人間性の持ち主が医師という職業を選びがちである、と思う。この「学士編入に偉そうなひとが多い」という事実がそれを示していると思う。同じ年長者でも再受験組はなぜか偉そうな人は少ない。

医学部はイージーモード

年長者にとって医学部などイージーモードなのだろう。再受験や学士編入で留年している人もそれなりにいるが、多くは問題なく医学部生活を送っている様子である。

いま同じ実習班にいる学士編入の学生は偉そうではないものの、楽して稼ぎたいがために転身した人間であり、まったく尊敬ができない。

実習など全くやる気がなく、手術の術野に入りたがらない。早く帰ることしか考えていない。そのくせ指導医がいる時はキビキビと動き出し、やる気のある学生を演じている。利用できる人間はとことん利用し、情報はもらうものの自分が持っている情報は隠す。客観的にみたらそつなく学生生活を送る理想的な学生なのかもしれないが、つまらない大人、医療界に必要のない人間のような気もします。実習中も隙あらば携帯で株価をチェックし、一喜一憂しています。こういう人が研修先の病院にいなきゃいいな・・・と思います。

年長者に求めるもの

再受験や学士編入の年長者には、若い学生の模範となるような学生になってもらいたいと思います。彼らからすれば『そんなことする義務などない。』と一笑に付されると思いますが、そうでないと彼らの存在意義がありません。特に学士編入の求める人物像には他の学生の模範になることと、これまでの研究などの成果を活かす、と明記されています。研究などやってきた人間など、結局皆無ですから、せめて模範的で指導的な学生になってもらいたいものです。