今回は医療保険について考えてみたいと思う。特に”保険収載”とは何を意味するのかを考えてみたい。

国民皆保険

日本は国民皆保険制度を採用している。国民皆保険とは文字通り『日本国民は全員保険にはいらなければならない』ということである。ここでいう保険とは『国民健康保険』や『健康保険』のことである。損害保険や生命保険なども”保険”であるがここでいう保険とは異なる。文字としては似ているが全く関係がない。

さて、保険であるが大きく2つに分かれる。

国民健康保険と健康保険等である。

健康保険等には大企業が独自で運営している『健保』や中小企業が寄せ集まった集合体が作っている『特定業界の健保』がある。その他、船員保険などもあるが詳しいことはあまり意味がないので割愛します。

保険収載されている医療サービスが3割負担

年齢によってもことなるが保険適用されれば国民は『3割負担』というのが合言葉。残りの7割は税金から払われることになる。では病院に行って治療してもらったら何でも3割負担で済むのだろうか?

答えは『否』である。

基本的には保険適用となった疾患や治療法を選んだ時に3割負担が適されるのである。保険適用外の治療を望む場合は全額が自費負担となる。こういう診療は『自由診療』という。また、有床病院のほとんどは自由診療を行なっていない。だから、自由診療を望むならば自分で探してこなければならない。もちろん薬についても薬価収載という言葉があり、薬価収載されていない薬を使う場合、破格の金額を支払うこととなる。

保険に収載される事は何を意味するか?

以下はあくまで自分の主観含みの意見である。

保険に収載されるということは『治療としてはっきりとした効果がある』と認められたことを示す。要は経験則で効果のあると思われている手技や治療では『保険収載』されないということである。効果もないのに税金投入はできないということ。また、海外で効果が立証されているからといってすぐに日本で保険適用されることもない。やはり、民族が違えばDNAも異なるし、体型やその他もろもろ日本人とは異なってくるので効果は異なるでしょう。

なので、他民族で有効な手技・治療がそのまま日本人でも適用されるとは言い切れません。抗癌剤などで、海外ではよく使われているのに日本では使われていない・・・というのはよくある話です。このような薬を使いたい場合は自分で取り扱っている自由診療医を探す必要があります。

ただ、自由診療となると何かあった時の責任は個人である開業医が取ることになります。なので、相当な自信がないと保険適用されていない薬を使えません。よって、そのような病院を探すのは至難の技でし、その医師を信用できるかどうか?という問題も出てきます。

最後に・・・

保険収載などの業務は厚生労働省が行なっていると思います。ただでさえ業務が逼迫している省庁なのに、保険収載なんていう非常に難しいものを行なっている官僚には頭が下がる思いです。