医学部といえばテストが難しい・厳しいというイメージではないだろうか?確かにそういう面もあるとは思うが・・・。

入試の方が格段つらい

医学部の学生の多くは難しくハードな入試をくぐり抜けている。AO入試など一部の試験形態ではそれほどハードではないが、そういう形態でもそれなりにハードではあるし困難な道である。

しかし、入学後、医学生は一気に価値観が変わってしまう。

医学部入試という高い壁を超えてきたのに学内の定期テスト程度で『辛い』とか『寝ないで勉強しなきゃ・・・』とかなるのである。

座学試験をすべて終えた今だから言えるのであるが、学内のテストは程度の差こそあるが、医学部入試と比べれば、みな平易である。

医学部関係以外の人だと『医学部は入試も難しいが、入ってからもテストが難しい』というイメージではないだろうか?

確かに科目によってはけっこう難しいものもある。自分もあえなく本試験を落ちてしまい再試験となった科目もある。

それでも学内のテストは平易であると考える。

なぜ医学部のテストが辛くなるのか?

医学部のテストが辛くなるのはなぜだろうか?

その解答は簡単明快である。

『テスト勉強を必要量行なっていないから』である。

全国の医学部においてテストの量、テストの期間はだいたい同じである。もちろん、テストの配置によっては期間が短くなったり長くなったりはする。この点についてはまた次回詳しく述べることとしよう。

さて、医学部のテストは主に2つの時期に行われる。

  1. 7〜9月の夏休みシーズン
  2. 1〜3月の春休みシーズン

7月と1月に講義が終わりだすと同時にテストが始まり9月と3月の上旬に終わるというのが一般的ではなかろうか。

量については学年によりけりだが、10〜20個のテストをこの期間に行う。

医学部における分化として『試験再現』というものがある。

試験問題を学生に割り振って記憶するのである。試験後、すぐに携帯で暗記した問題をメモって、それを試験対策委員がまとめて模範解答を作成するのである。

医学部の試験は毎年内容がガラリと変わることは珍しく(数年に一回は起こる)、再試験も本試験をベースにして作られるため試験復元は超重要資料である。

ちなみにこの試験復元は『過去問』となり学生全体・各学年に共有される。

そして、この医学部のテストにおいて80%の科目では『過去問』を何度も解き、出ている問題の内容に関連している知識をインプットしておけば”難なく”合格する。

であるから、つまり、医学部の試験は平易なのである。

医学部のテストが『辛い』と言っている層は、単純に勉強するのが嫌な人かもしくは『医学部自慢』である。特に『医学部自慢』は傍からみていると非常にお寒い人たちである。要は『医学部の私たちってあなたたちと違ってこんなに難しくて大量の勉強してるの。あなたたちとは違うんだからねっ!!』と言いたいだけなのである。

医学部じゃなくたってしんどいテストはある。むしろ、医学部のテストなんて楽な方。

医学部の誤った認識

全国に医師は30万人くらいいるし、医学生も全国で5万人くらいいます。医師界隈の人口ボリュームはそこそこあると思います。

しかし、このコミュティの人間はけっこう忙しいし、色々と隔離されたところに生息するのでどうしても医学部の常識は非常識になるし、コミュニティ外からみたコミュニティが正しく見られないことも頻繁にあると思います。

例えば、

国立医学部でも入学から卒業まで数千万円かかる・・・なんて思っている人もまだまだ多いですし、勤務医の給料が一千万円前後、なんてのもあまり知られていない事実です。

なので、医学部生が『医学部は入ったあともテスト辛い』なんて言う人が多いとそれを鵜呑みに信じてしまいます。『医学部のテストなんてたかが知れてるレベル』と感じている多くのひとは敢えてそんなことを言ったりしません。

ですので、医学部受験を考えている人は入学後のテストのことなど気にせずに医学部に合格することに専念した方がいいです。