電子カルテ

 

大学病院の電子カルテは最高に使いずらいです。市中病院の電子カルテはまだましですが、そもそもとして電子カルテ自体が使いにくいです。

電子カルテを書く人

電子カルテに記入をする人は医師だけではありません。看護師も電子カルテを使っています。たぶん検査技師とかも使っています。診療のキモとなるような所は医師と看護師が記載したところです。

医師が記載するのは治療に関することです。どういう症状でどこが痛むとかそういった問診に始まり、どういう治療を予定しているのか、はたまた実施したのか、どういう手術をしたのか?手術の結果は・・・などなど初診から退院までの診察・診断・治療経過を紹介に書きます。

看護師が記載するのは看護に関することです。看護の方はよくわからないのですが、患者がどういう状態か?ということに焦点をおいていると思います。どういう訴えをしているか?どこそこが痛い、隣の患者のいびきがうるさくて寝れないということから、呼吸状態が悪い、顔色が悪い、などの容体、はたまた家族との対応や退院後のケアなどを患者の立場に沿った形での記述が多いです。

患者に寄り添ってるのはどっち?

医師の電子カルテは論理的というか事実やエビデンスに基づいたものになっています。こういう症状があったので、こういう検査をしてこういう治療をします(しました)、という感じです。もちろん、患者側の意向も汲み取りながらですが、基本的には患者側の要望があっても叶えられない場合の方が多いです。なぜなら、検査とか治療は適応というものがあり、基本的に患者の都合で患者がやりたい検査や治療は選択できないからです。医師側から提案された治療法を選択するくらいしかないような気がいます。そもそも医師側も保険診療のルールに則っているだけなので、医師の提案というよりかは保険診療ルールから提案と言った方が適切なのかもしれません。

一方、看護師の仕事としては医師が行う保険診療とはちょっと異なります。なので、看護師は患者の想いを直接受け取り、それを電子カルテ上に書く傾向があります。『◯◯さんはこう思っている。』、『◯◯さんはこう言っていた。』などなどです。なので、看護師の方が患者に寄り添った電子カルテになっています。

患者に寄り添うのが良いのか?

患者に寄り添った看護師の電子カルテの方が見ていて共感がもてるのですが、それでは患者に寄り添ってばかりで良いのでしょうか?

そうは思いません。患者も常に本心を言っている訳ではないですし、時には嘘もつきます。なので、常に患者に寄り添いすぎるのはそれはそれで問題かもしれません。それでは医師側の電子カルテの記載が良いかというとそうでもないと思います。医師側の電子カルテは患者側の想いがあまりないことが多いと感じます。

なので、看護師的な側面と医師的な側面が合わさったような電子カルテを書ける医師、看護師がいると良いと思います。それは難しいと思いますが・・・。