研修生活1年目の終わり

2ヶ月をきった

初期研修も10ヶ月が終わりあと2ヶ月(もないけど)。最近仕事をしていてよく感じるのは「医療は経験」ということだ。日々起こる医療的介入は典型的なものばかりで、これは慣れ=経験でこなせるようになる。もちろん、医療的介入に対するレベルは多少の上下はあるのだろうけど、正直、あまり外れたことをしなければ結果はそう大きく異なることはないだろう。

研修医にもとめらる医療行為もほとんどは典型的なものばかりであるから、これは数をこなせばある程度、形にはなる。中心静脈カテーテル留置なども最初はおぼつかないような感じであったが、今は上級医の監視なしでもだいたいはやることができる。

たがしかし、中心静脈カテーテルなどの手技もそうだし、ERでの救急対応もそうなんだけど、対象患者がいなければどうにもならない。救急車がこない病院にいては救急対応を学ぶことは難しいだろう。教科書を読み込んで知識だけためこんでも実際の患者を前にしたら知識だけではどうにもならない。知識と経験どちらも必要。

どの研修病院も同じ

医学生の多くはどこの研修病院で初期研修をしたらいいのか悩むだろう。しかし、一年間やってみて思うのは「どこの病院も同じ」ということだ。自分の病院しかしらないからあくまで推測なんだけど、だいたいどこの病院も同じようなもんだと思うね。

結局、自分のやる気があるかないかが重要。でも、救急車が来ないと初期研修医は育たないかもしれない。結局、病歴取るのも簡単な手技を学ぶのも全部ER。

上級医のレベルが高い方がいいと思うけど、一概にそうでもない。レベルは高いけど教える能力が皆無だったりコミュニケーション能力が低すぎるとまったく成長に寄与しない。研修医もそうだけど、上級医のやる気も大事。結局教える気がなきゃ、教わる気がなきゃ成長しない。有名研修病院ってのはおそらく教えるやる気がある人が多くいる病院だと思う。そういった病院でもそういう病院はそう多くはいないと思うけど・・・。

医学部でのポリクリとか市中病院での実習とかでもそうなんだけど、結局その実習している科を「興味があります」「将来は○○科になります」とかヨイショしとかないと指導医もあんまり教えてくれないよね。回ってきた学生なり研修医を分け隔てなく自分の持っている知識なりテクニックを惜しみなく指導してくれるドクターはかなり少ないです。そういったドクターが院内にひとりでもいたらその病院は初期研修医先としてアリだな〜と思います。