医学界隈でも学歴ロンダリングはよくみかけます。実際どのような学歴ロンダリングがされているのでしょうか?
入学時にわかるもの
これは学士編入者や再受験生に該当者が出るケースです。
学士編入者や再受験生の多くは大学を卒業しています。また学士編入者の半分くらいは大学院で修士か博士をとっています。
たまたまなのかわかりませんが自分のまわりで大学院を出ている再受験生はほぼいません。これは医学部あるあるなのでしょうか。
さて、大学院を出て医学部に入学してきた人に『出身の大学はどこですか?』ときいてみましょう。
そうしたらだいたい『東大です(キリッ)😎』と帰ってくることが多いと思います。
なぜか大学院を出て医学部にくるひとは東大出身者が多いです。8割がた東大です。
でもここでちょっと注意が必要です。
僕が『大学はどこですか?』と聞いても彼らは『大学院』を答えてきます。
なぜでしょうか?言い間違い?聞き間違い?
いえ違います。
彼らは東京大学卒→東京大学大学院ではないのです。
例えば、早慶→東京大学大学院、もしくは、MARCH→東京大学大学院、なのです。
よっぽど学歴コンプレックスがあるのでしょう。
『大学院じゃなくて大学の方はどこですか?』と言う風に聞かないとダメです。
n数は少ないかもしれませんが、自分の周りの東大院学歴ロンダ学士は100%このタイプでした。
旧帝国大学医学部くらい入らないと、せっかく学歴ロンダしたのに下位学歴ロンダされてしまいますね。
そういう人たちは次の章のように再度学歴ロンダリングするでしょう。
医学部卒業後
だいたいの医者は大学を出てあとに大学院に入って医学博士を取ります。
医学博士を取らないと出世に響くらしいです。医学博士は”学位”とも呼ばれます。学位くらい取ってないと恥ずかしい、というのが医学界の常識みたいです。
旧帝国大学医学部のひとたちならばそのまま母校で学位をとるのでしょう。
それ以外の新8以下の出身の医者は母校で学位を取らずに旧帝国大学医学部の大学院に潜り込みます。
そこで学位をとります。
そうして『僕は東大医学部出身です!!』といって学歴ロンダリングします。
確かに最終学歴としては間違っていないのですが、ことの真実をきちんとみるとかなり滑稽です。
前章で紹介した学歴ロンダ学士編入者は二度学歴ロンダする訳ですね。
最後は職歴ロンダ
最後のパターンは学歴ロンダリングでなく職歴ロンダリングです。
通常、旧帝大医学部、旧6医学部以外の出身の医者で教授になろうとするひとは職歴をロンダリングします。
医学部を卒業後、母校の医局に勤めて経験を積みます。順調に出世して、留学を経験して教授候補になると、旧帝大医学部へ移籍します。そこである程度の実績をつんで母校の医学部の教授になります。
教授選は基本的には申し込み制で、教授会の多数決で選定されます。
なので、医学部時代から旧帝大でバリバリやっている人が教授選に出てくると、いくら母校出身でバリバリやっていても格の違いがみえてしまい、勝つのは困難です。
そこで、出身大学は旧帝大でないけど、旧帝大医学部に勤務することで箔をつけます。要は職歴ロンダリングします。
そうすると、母校生え抜きで教授選にでるよりも格段に見栄えが良いみたいです。
自分には理解できない感覚です。
最後に・・・
学位での学歴ロンダリングや職歴ロンダリングは理解できるとしても、入学時の大学−大学院学歴ロンダリングは頂けません。
うまく大衆の印象操作をすることで『あのひと東大出身だから間違いないよ、大丈夫。』みたいなことになります。
一般医学生はそういうことを知らないのでホイホイだまされてしまいます。
ただ、そういう『大学−大学院学歴ロンダリング』する人は自分の威厳を保つために勉強熱心であることは認めます。