終末期の医療について考える

終末期の医療についてのYahoo!ニュースの記事↓

心肺蘇生、不実施導入へ 本人意思尊重…東京消防庁、年内にも(Yahoo!ニュース)

高齢社会を向かえているいる日本。

年金問題、労働問題と高齢化に伴う問題は色々あるが、数年先に待っている大問題は『高齢者の終末期医療にどう対応していくか?』である。

もう既に政府は対応をはじめている。

それは在宅医療への保険診療点数シフトである。

つまり、高齢者を病院で死亡させずに、自宅での死亡を促している。

これ自体には何も問題ないであろう。自分も死ぬときは自宅で死にたい。

ただ、終末期の高齢者を自宅で看取るには不安が残る。なぜなら、介護疲れの果てに家族が寝たきり高齢者を殺めてしまう事件が増えそうな気がするからだ。

寝たきりの高齢者、特に認知症が合併しているならば生きるか死ぬかは介護者のさじ加減でどうにでもなる状態である。

事前に心肺蘇生の不実施を申し込んで、食事介護で誤嚥させる、冬に室温を下げて低体温にする、などすれば寝たきり高齢者のバイタルは不安定になりすぐ死に至るだろう。

もちろん、ただの医学生の感覚的思考実験であるが実際に日本のどこかでもう既にこのようなことが起きていると思う。

とはいえ、心肺蘇生の不実施化や在宅医療への加速を否定する訳ではない。当然の流れであるし、避けられない状況である。

でも、そもそもとして刑事事件を誘発しかねない問題であることは認識しなければならない。

寝たきりになる前に自分で自分の人生に終わりを告げる安楽死の制度も整えた方がいいのかもしれない。

近未来映画とかで主人公が大怪我したときに入れられるような、ガラスケースに液体が入っていて酸素マスクだけつながっている装置、こういうので管理されて自然の死を待つような巨大施設みたいなのが将来できるかもしれません・・・。